中学校ニュース

小中公開研究会とアーサー・ビナードさんの講演会

今年の小中・公開研究会には、6分科会で180名を越える方々に参加していただきました。遠くは札幌や福井から学生を連れて参加して下さった大学の先生もいらっしゃいます。また、近年増えているのが教職を目指す大学生の存在です。経験が無いからこそ言える鋭い指摘があります。また、異なる視点からの発言にはっとさせられたりもします。この研究会で与えられた新たな課題は、日々の授業、日常の授業研究・教科研究への原動力になるのではないかと思います。

今年の全体講演は、詩人のアーサー・ビナードさん。いちょうのホールには座りきれずに、壁際にずらっと人が並ぶほどの大盛況となりました。「ことばはレンズである。英語のレンズで見ていたとき見えなかったものが、漢字を学び、日本語を話すようになった時に見えてきた。新しい発見があった。・・・」ご自身の体験をユーモアたっぷりに話し始めてくれました。「言葉を教えるというのは本当に大切。技術を教えることも大切。でも、そのことによって見えなくなるものがある。世界を狭めてしまうことがある。本当に大事なことはことばのむこうにあるものに、思いをはせること。・・・」広島や長崎の問題がアメリカの教科書ではどう教えられているかという話がありました。自由で正義の国アメリカが、原子爆弾によって戦争を終わらせ、両国の戦死者をそれ以上増やさなかったという構図。それがあたりまえのこととして信じられていたこと。アーサーさんは日本語を学び、日本語のレンズでそれをながめ、原爆の落とされる数か月前の東京大空襲のことを知ったとき、さまざまな疑問がわいてきたといいます。それを一つ一つ調べていくうちに、気づいたそこに隠れていた欺瞞。「なぜ東京の中枢ではなく、一般庶民の住んでいる下町に、それもわざわざ逃げ場のないように焼夷弾を落としたのか?」「なぜわざわざ戦争を長引かせるようなことをしたのか?」地図を見ることの大切さ、その場所に足を運ぶことの大切さを語ります。広島の人はだれ一人『キノコ雲』などとは言わないそうです。「私が日本に来た当時、出会った広島の被爆者はみんな『ピカ』というんです。『ピカドン』という人もいました。東京の人はそんな言葉を使ってはいなかった。それは原爆にどこであったかの違いなんです。」爆心地付近にいた人。そこから数キロ離れたところにいる人。そんな地獄の中にいる人が『キノコ雲』など見ることができないこと。きれいな『キノコ雲』を見ることができるのは、地上で何が起きているか想像することすらできない「エノラ・ゲイ」の乗組員の眼から見たことばであること。「どのことばを使うかによって、無意識のうちに立ち位置が決まってしまうんです。」「ベトナム戦争の時、それまで使われていた『焼夷弾』ということばが日本の新聞から消え去り、『ナパーム弾』ということばに取って代わったのはなぜか?」

ことばの大切さと、怖さ。それを自覚した上でのことばの教育。時に違うレンズでものを見ることの重要性。いったん自らのレンズを外してみることの勇気。これは国語教育のみならず、英語、社会科、全ての教科に共通する重要な問題意識です。社会科の分科会でも、話題になったようです。「鎖国と開国」。あたりまえのように使われている歴史用語。この言葉の使い方に疑問を投げかけた9年生がいたようです。それを社会科の教師はどうさばくのか? 研究会もまた同じです。だれもが自分のレンズを持っています。研究するということは自分のレンズを確固としたものにすることでもあります。それをいったんはずしたとき、何が見えてくるのだろう? 別のレンズに掛け替えたとき、どんな疑問がわきあがってくるだろう? それができてこそ自分の世界を広げてくれる意味のある研究会になるのではないかと思います。だれもが自分のレンズには無自覚です。だからこそ、教員全体でアーサー・ビナードさんのこの日の講演を聴けたことは大きな喜びでした。

(中学校副校長 堀内雅人)

 

明星バザー2014 ~90年歴史つながる明星バザー~

台風接近による大雨が危惧される中、平井バザー委員長を始め、バザー委員の皆さん、PTA役員の方々、模擬店やイベントに携わる全ての方々のご協力を得て、無事今年度のバザーを実施することができました。数日前より、さまざまなシミュレーションをたて、連絡を取り合っていただきました。この場をお借りして感謝、御礼を申し上げます。バザー委員さんや協力していただいている方々の結束の強さを本当に実感することのできたバザーでもありました。入場者数も多く、大きな盛り上がりと同時に充実した各イベント、そんな中でなつかしい出会いもあちこちでありました。また、中学生のふだんとは違う、頼もしい一面も見せてもらうことができました。

中学校校舎エントランスでは、井の頭ご近所会の皆さんが、昨冬行われた井の頭池かいぼりの展示や、池の亀や魚を実際に見せて下さいました。かいぼりでは明星生もお世話になりました。

いちょうのホールでは、明星学園90周年記念講演として、元小中学校校長、依田好照先生の講演がありました。また、その後4人の卒業生を迎えての「卒業生座談会」。それぞれの明星時代、そして現在。「明星学園で自己肯定感を持たせてもらいました。自己肯定感を持てるかどうかが、社会に出て失敗したとき、もう一度這い上がってこれるかどうかのカギになっているような気がします。」「生き方の尺度はさまざまだと思います。生活や収入の安定だけを求めるのとは違う尺度があると思うんです。・・・真剣に生きている。少なくともそうでない明星生に出会ったことはない。」「自由とは責任だと思うんです。自分で選択することだと思うんです。私は高校1年の時からいくつもの大学に足を運び、大学の先生にアポイントを取って自分の勉強したいことがその大学でできるか確認し、出会ったんです。そして今の自分があるんです。」そんな彼らの熱い言葉が心に残りました。

PTAサークルや学年の企画、模擬店、充実した「明星バザー」の一日となりました。みなさん、本当にお疲れ様でした。

 

(中学校副校長 堀内雅人)

 

NHKサイエンススタジアム2014

田中のぞみさんについてのブログでは、各方面から大きな反響をいただきました。田中さん本人からも連絡が入り、応援していただいていることのお礼と、日本科学未来館で行われる「NHKサイエンススタジアム2014」が理科好きの中学生にとって、大変興味深いイベントであることを生徒たちに伝えてほしいというメッセージをもらいました。『サイエンスZERO』の「プレゼン・キング決定戦2014」も、この大きなイベントの中のひとつの企画です。

もう一つ、このNHKのイベントに明星生のお母さんが関わっていらっしゃることを知りました。偶然のつながりです。「サイエンススタジアム2014」のチラシは小中・高それぞれの事務窓口におかせてもらうことにしました。是非手にとってご覧下さい。

公開収録 10月18日(土) 午後4:30~午後6:30 日本科学未来館 <NHKサイエンススタジアム2014開催日 10/18-19>

Eテレ放送予定日時 ①11月2日(日)②11月9日(日)午後11:30~午前0:00

ちなみに田中さん、9年時の卒業論文のテーマは「紀元前の西洋哲学者たち」。彼女の論文は、こんな文章から始まっています。<紀元前のギリシャ人は一歩進んだ考えを持っていて、他の人々が「全ては神の意志によって動いている(受動的)」というのに対し、「そこに何かが存在し、それらの力によって動いている(能動的)」というふうに思っていた。その考え通り彼らは大変好奇心が強く「どうして?」という、たいていの大人が忘れた気持ちを、子どもの時そのままに持っていた。おかげでこの時に研究されたことが今の科学(または化学)のおおもとになっていることが多い。では、彼等は一体なにをしていたのだろう・・・? たとえば雷がどこかの木に落ちたとしよう。そしてこの木は真っ二つに切り裂かれ、燃えてしまったかもしれない。彼らは初めて見るその光景にびっくりし、「一体何が起こったんだろう」と思い、現場へ飛んでいく。そこで木や、周りの様子を見て原因をあれこれ考える・・・。そんな調子で、当時最も大切な問いは「無かった物がいきなり現れてあった物がいきなり消えるはずはない。では、どうして水の中の魚が成長したり死体が腐って跡形もなく消えてしまうのか」ということだった。・・・・・・>

哲学から科学へ、現在の彼女を形作っている芽のようなものがこんなところに見えているのを発見し、嬉しく思います。今、2年半前に中学校を卒業した12年生たちから、大学合格の嬉しい便りが少しずつ入ってくる時期になりました。「小学校からそのことが好きで、9年の卒研でもテーマにし、それがじっくり勉強できる大学に入ることができた。今から楽しみでわくわくしている。」「卒研で出会ったテーマを高校に入ってからも考え続け、それを勉強できる大学に入ることにした」。真剣に自分の進路を考え、大学で目的を持って学ぶことを楽しみにしている12年生が驚くほど多いことに、改めて感心しています。

(中学校副校長 堀内雅人)

体験イベント・サッカー部練習会とプログラミング基礎講座を行いました。

受験生を招いて体験イベントを行っています。土曜日はサッカー部練習会とプログラミング基礎講座を行いました。18日は弓道部体験です。

卒業生の田中のぞみさん(大阪大学レーザーエネルギー研究センター特任研究員)が、NHKEテレ『サイエンスZERO』に登場します。

『サイエンスZERO』-若手科学者がガチンコ対決!!-H.P.より

<来る10月18日(土)、東京・日本科学未来館にNHKの科学番組が集結するイベント「サイエンススタジアム2014」で、サイエンスZEROは公開収録を行います。そこでくり広げられるのが、若手科学者によるプレゼンバトル! 人工知能に脳科学、核融合に海洋生物学、そして宇宙開発など、新進気鋭の5人の科学者がそれぞれの研究分野の魅力を熱く語ります。さらに前回チャンピオンも参戦し、『科学の力で未来はどう変わるか!?』をテーマに、聴衆の知的好奇心を熱く揺さぶる「サイエンスZERO・プレゼン王者を目指します。>

6人のプレゼンターのうちの一人が、明星学園中・高等学校に6年間通い、上智大学・東北大学大学院へと進み、現在大阪大学でレーザーエネルギーを研究している田中のぞみさん。番組では「次世代エネルギーを担うプラズマ女子」と紹介されています。『サイエンスZERO』ホームページ上では、6人のプレゼンターがどんな研究をしているか、プレゼンへの熱い意気込みを語っている動画が公開され、誰の話を一番聞いてみたいかを事前に投票してもらう仕組みになっています。是非、田中さんへの応援をお願いいたします。

放映の予定はまだ決まっていませんが、卒研発表会前の9年生はもちろん、7・8年生にとっても大いに刺激・参考になる番組であるかと思います。明星で学んだ卒業生の活躍にご注目下さい。

(中学校副校長 堀内雅人)

 

進路ガイダンスを行いました。

大学関係者を多数招いて、体育館で進路ガイダンスを行いました。

8年生男子、マウンテンバイクのレースで優勝!!

8年生、小林慧紀君がクロスマウンテンバイクのレース「セルフディスカバリーアドベンチャー・イン・大滝」42km、10代男子の部(9月15日)において、第2位(記録2時間36分37秒)を獲得。また、10月5日に行われた「アドベンチャー・イン・富士見」MTBロングライド13-19男子の部では見事、優勝(記録3時間38分58秒08)に輝きました。「中学校ニュース」では、学校外での生徒の活躍についても取り上げていきたいと思っています。

(中学校副校長 堀内雅人)

明祭 9年生の活躍

今年の明祭への中学生の目玉は、何といっても9年生の卒研中間報告会。第一体育館の広い会場を、パネルで7つのブースに分け、2日間にわたり全員がお客さんの前でプレゼンテーションを行いました。どのブースにも卒研ボランティアの方に入っていただき、アドバイスをいただきました。多くの高校の先生も来て下さり、真剣な中学生の姿を見てもらうことが出来ました。進捗状況は人によりさまざまですが、現時点での取り組みを一つの形にしてまとめることができたこと、発表を聞いて下さった方からコメントカードをもらい、次のステップに進む動機付けとなったことは大きな成果だと思います。卒研発表会の本番は12月14日の日曜日。是非たくさんの方々に見ていただければと思います。

また、それ以外にもおもしろい企画や展示がたくさんありました。残念ながら全てを見ることはできませんでしたが、そんな中、自治会のメンバーは準備段階から大活躍でした。模擬店では笑顔と大声で楽しそうにお客さんのお相手をしている姿がとても印象的でした。有志参加ではダンスやバンドなどふだん見ることのできない生徒の様子も見ることができました。自分さえよければというのではなく、人とつながる中で自由に自分を表現する楽しさに気づき始めているのでしょう。頼もしく思います。

(中学校副校長 堀内雅人)

明星学園中学校 高等学校

井の頭キャンパス(中学校)

〒181-0001東京都三鷹市井の頭5-7-7

TEL:0422-43-2196 FAX:0422-47-6905

牟礼キャンパス(高等学校)

〒181-0002東京都三鷹市牟礼4-15-22

TEL:0422-48-6221 FAX:0422-41-6091