明星学園

トピックス(小学校)

お知らせ

標本づくり

校長だより
校長 福田 純一

 猛暑の夏でしたがいかがお過ごしでしょうか。大きな事故やけがもなく、子どもたちと再会できたことをとても嬉しく思います。
 2学期は、夏休み作品展から始まり、オーストラリア・ウッドエンド校の皆さんを迎えたり、運動会、遠足などの行事があったりと、盛りだくさんです。まずは、体調を整えて少しずつペースを上げていきましょう。

 さて、この夏休みに私は、昆虫同好会で高尾山のナイトフィールドワークと標本づくりに参加しました。
 高尾山の昆虫採集は、8月4日夕方6時に高尾山口に集合し、行きはケーブルカーで上まで登りました。山頂駅から薬王院までの参道がポイントです。上がってしばらくすると、暗くなります。ライトで道端にある樹木を丁寧に見ていきます。すると、オオゾウムシやナナフシなどが見つかります。道端にはカマドウマが至る所にいます。参道の街灯のところには、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、ヒゲナガカミキリなどが飛んできます。参道中間にある男坂・女坂の二股のところを中心として、参加したメンバーは何周したことでしょう。あっという間に10時を迎え、みんなで歩いて山を下りました。私が少し前まで見ていた街灯のところで、5年生がノコギリクワガタを見つけたのがとてもショックでした!

 8月26日には、標本づくりを学校で行いました。自分がとってきた昆虫、和田先生が集めておいてくれた昆虫をそれぞれ標本にしていきます。
 「虫の足はね、ここが人間の膝、ここがくるぶし。ここから先が足なんだよ。」
 「コガタスズメバチとチャイロスズメバチの違いは分かる?」
 「昆虫の足先は、よく見ると三つ股になっているんだよ。二本のカギのようなものの間に一本の爪が見えるでしょう。」
 「カミキリの触角は、どれも12節あるはずだよ。折れちゃったんじゃないかな?」
 和田先生は、いろいろなことを話しながら子どもたちの間をめぐっていきます。私は、採ってきた昆虫を標本にすることに少し抵抗があったのですが、昆虫の持つ美しさ、不思議さにどんどん引き込まれていき、いつしかそうした気持ちが薄れていきました。
 参加された親御さんの一人の方がこんなことをおっしゃっていました。
「本当に自然科学から学ぶことは大きいですが、虫への興味はその扉だと常に思います。また、その扉は、国語(図鑑)、美術(模様や形態)など広がり方は大きくて可能性の宝庫です。何より、自然はタダですからね!」

 たかが虫採り、されど…。虫の世界、自然の奥深さを感じた、とても暑い夏でした。
 間に合えば、私も出来上がった標本を作品展に出したいと思っています。