明星学園

トピックス(小学校)

お知らせ

新校長よりご挨拶

校長だより
 いよいよ2019年度がスタートしました。どのご家庭も、夢と希望に満ち溢れていると思います。一年かけて、ゆっくり、じっくり、しっかり夢を叶えていきましょう。
 在校生は一つ学年が上がりました。ご進級おめでとうございます。
 新入生は明星学園1年目を迎えます。ご入学おめでとうございます。明星学園で出会えたことに感謝です。

 私も福田先生から校長の襷を受け継ぐことになりました。副校長の襷も照井先生から入江先生が受け継ぐことになりました。明星学園は今年で95周年目を迎えます。これまでの歴史をしっかり踏まえながら、責任を持って学校運営を司って参ります。ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

 明星学園には、「個性尊重」「自主自立」「自由平等」という教育理念があり、この理念が94年に亘る歴史を築いてきました。そして、これからの時代においても、荒波に揉まれる中でその輝きを増し、明星学園のアイデンティティは、より確かなものとして確立されていきます。大正という時代にこの理念を掲げ、夢と希望に満ち溢れて明星学園を創立してくださった創立者に、改めて尊敬と感謝の念を表したいと思います。
 明星学園の教育理念である「個性尊重」「自主自立」「自由平等」を、一年生でもわかる言葉で表現すれば、「いつも 元気で にこにこ」となります。これが高学年以上においては「強く」「正しく」「朗らかに」へと昇華され、最終的には「個性尊重」「自主自立」「自由平等」へと昇華されていきます。

 「いつも 元気で にこにこ」は、人として当たり前の事を謳っていますが、実生活の中ではこれが、以外と難しいことである事がわかります。学校でいえば、クラス全員が揃う教室も、クラス全員が幸せでいられることも、中々難しいことなのです。私が過去に出会った子どもはこのことを、「いつも 元気で にこにこなんて していられるか」と表現しました。
 この世に生まれ出る人間は、次の3つを選ぶ事ができません。1つ目は「DNA」、2つ目は「親」、3つ目は「社会」です。乳児は母体から生まれ出た瞬間に、自ら「呼吸」を開始し、「栄養」、「情報」を摂取していきます。つまり社会的胎盤・文化的胎盤を通じて、自ら代謝を繰り返し、日々新たな自分を創造し続けているのです。生涯学習は、人が人として生きる上で欠かすことのできないものであり、生存する権利として位置付くものである事がわかります。と同時に、個人は社会によって守られるべき存在であり、個人はより良く生きるという願いのもとに、社会を継承・発展および創造していく主体者である事を確認しておきたいと思います。「どうなるか」ではなくではなく、「どうしたいか」という主体性に基づいて社会を見つめ、そこに働きかけていくことが必要とされているのです。本当の学力がそこに位置付きます。
 
 同じ社会的胎盤・文化的胎盤の中で育っても、人はそれぞれ異なるDNAを有していますから、その生き方は「個性の違い」として表現されることになります。個人は元々特別なOnly Oneなのです。その個人が、生涯学習を続ける中で自分の素晴らしさを発見し、それをより豊かな社会作りに役立て、生涯に亘り人として生きる喜びを味わいながら、人生を全うすることが、人として最も幸せな生き方になるのではないでしょうか。
 
 さて、いよいよMake a Better Worldの登場です。学校(社会)には、性格も思考もバックグラウンドも様々な人たちが集うわけですから、当然ながら時に意見の対立もあり、お互いに得て・不得手もあったりします。その違いを「当然のもの」そして「ユニーク」と捉えた上で、そこに集まったみんなで「どんな社会にしたいか」を決め、それに向けて互いに努力しながら、また対話しながら自分たちの時間と空間を創っていく事が必要になります。毎日の学校生活は「社会づくりそのもの」であり、「社会づくりの練習」でもあるのです。各クラスは各クラスの、明星学園は明星学園の社会を、今そこに属するみんなで作っていくわけです。このことはもちろん、学校と家庭の関係においてもそうですし、保護者間の関係においても同じです。取り敢えずはこれから一年間、一緒に語り合いながら、私たちにとっての「より豊かな」社会を創っていきましょう。Make a Better World(for you and for me).「Better」が何を示すか、迷うことがあったら、その都度みんなで考えていきたいと思います。

校長 剛力正和