明星学園

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歴史の中で

校長だより
歴史の中で
1、明星バザー
運動会が終わるといよいよ大人の出番。「明星バザー!」です。これが本当の子どもに負けるな」かもしれません。
今年もバザー委員の皆様が年度当初から準備に入り、企画・運営を進めてくださいました。ご尽力下さった全ての方に心より感謝申し上げます。会議や準備に同伴した子どもたちは、長い時間を学校で過ごさなければなりませんでした。子どもたちの協力にも感謝したいと思います。
今回の最大の悩みは、なんといっても、本番間際に発生した大型台風でした。迫り来る台風の足音を聞きながら角突き合わせた議論が展開され、予定通り10月13日(日)に開始時間を遅らせて実施するという結論が下されました。しかしそこには、当日の朝6時の段階で、実施するか否かの最終判断を下し、WEBで連絡するという付帯事項も、付けられていました。
夜9時まで続いた天気図の読み取りは正しく、翌日は青空が広がりました。しかし台風の爪痕は大きく、その日にバザーを実施することは出来ませんでした。落胆の中、食材のキャンセルに追われた方も多かったようです。バザーができなかったにも関わらず、早朝から大勢の方が台風の後始末を手伝って下さいました。人の強さ・正しさ・朗らかさを再認識する一時となりました。
台風の後始末が進む一方で、P.T.A.ルームでは再び、今年のバザーをこのまま終わりとするのか、それとも規模を縮小してでも実施するのかが話し合われていました。多角的な分析は議論を白熱化し、やっと得られた結論は「翌日の11時から規模を縮小した形でバザーを実施する」と云うものでした。
一難去ってまた一難。バザーを行うことは決まりましたが、日時が変わったことで来場数の予測が立ちません。またスタッフ自体もどれほど集まれるかがわかりません。中には台風でご自宅が浸水された方もいらっしゃいました。イベントに出るのか否か、出店するのか否か、出店するとすれば何食用意するのか・・・。今度は現場レベルでの議論が白熱しました。
バザー本番の天気は小雨。日時が変更されたにもかかわらず、開場1時間前から寄贈品売り場には長蛇の列が出来ていました。時間を追う毎に来場者は増え、気がつけばいつもと変わらぬ賑わいを呈していました。それほどまでに明星バザーは愛されていたのです。毎年1000食を売り上げる焼きそばが出店しなかったこともあり、食べ物の屋台には長蛇の列ができ、しかも早い時間に売り切れてしまいました。食にありつけなかった方も多かったのではないでしょうか。私もそのうちの一人でした。焼きそばは毎年、教員も焼き方として手伝ってきました。来年は今年の分まで腕を奮いたいと思います。
規模を縮小したといっても、会場は多種多様な企画で賑わっていました。そしてその全てが素晴らしい。明星には本当に楽しむ事が上手な人達が集っています。
イチョウのホールを覗くと、元音楽科教諭、秋野憲治先生の指揮の下、現保護者を含む懐かしい面々が美しいハーモニーを響かせていました。ご自身が明星を卒業してからも、お子様が明星を卒業してからも、学園としっかり繋がり、明星を愛して下さっている方がいらっしゃることを嬉しく思いました。その光景は合唱に限らず至る所で見ることができ、改めて、明星学園は、明星バザーは、明星学園をこよなく愛する方々によって歴史的に受け継がれ、発展・創造を遂げてきたものであり、年一回のバザーは明星の森の住人が一堂に会する、かけがえのない機会になっていることを、確信することができました。
歴史を背負ったバザーだけに、バザー委員の方々には大きな重圧がかかっていたと思います。苦境の中、バザー実施を決断してくださったバザー委員の皆様と、常に全体を支えて下さる役員の皆様に、心より感謝申し上げます。そして本当にお疲れ様でした。
 
2、修学旅行
10月23日(水)~25日(金)まで、6年生と一緒に奈良へ行ってきました。6年間一緒に過ごしてきた子どもたちとの修学旅行は、一生の宝となりました。
7時20分東京駅集合。まずは新幹線で一路京都に向かいます。京都からは近鉄特急で大和西大寺へ。お天気に恵まれる中、平城宮跡歴史公園をじっくり見学しました。見学の後は奈良へ移動。奈良駅からはグループ行動です。お土産を買ったり、鹿と戯れたり、ソフトクリームを食べたりしながら、若草山へ向かいます。残念ながら夕日は拝めなかったものの、若草山の頂上からは、夕暮れ時の奈良の町を、ゆったり一望することが出来ました。
宿は若草山の麓にある「古都の宿むさし野」。至れり尽くせり(奇麗な部屋、心のこもった食事、雨に濡れた靴を一足一足拭き、靴の中にも新聞紙を詰め水分を吸い取ってくださる、濡れた傘を一本一本拭き、開いて乾かしてくださるなど、語り尽くすことがでないおもてなしをうけました。)の素晴らしい宿を、2年連続貸し切りで使わせて頂けた事は、本当に有り難いことです。深い感謝とともに、この宿が末永く使えることを切に願います。もてなす側ともてなされる側の尊敬と感謝の深まりが、その事を実現していくことでしょう。
二日目の移動手段はバス。まずは法隆寺へ向かいます。法隆寺までの天気は曇り。歴史ある建物や仏像をじっくり見学することができました。その後はキトラ古墳→石舞台古墳→酒船石→亀形石造物→飛鳥寺へと進みます。法隆寺以降は雨が強く、残念ながら甘樫丘に登ることができませんでした。丘から見える明日香村の風景は素晴らしいのですが…。その日の夜は赤肌焼きも体験。焼き上がった作品は後日、小学校のギャラリーに飾られます。
最終日は徒歩で東大寺へ。まずは三月堂へ向かいます。幸いなことに雨は上がっていました。その後二月堂を経て大仏殿へ。大仏の大きさに驚愕した後はフリータイムを楽しみます。集合場所は国立博物館前。お財布を片手にそれぞれのグループで自由に行動します。
最後の見学地は興福寺。国宝館を見学後、五重塔の前で記念撮影。残念ながら、三月堂を出た後は強い雨に曝され、すっかり身体が冷えてしまいました。あまりの寒さに小関先生がホッカイロを買いに走り、皆に配ってくださいました。二日目の夜、子どもたちの口からは「小学校生活最後の夜だね」という言葉が零れました。宿泊行事はこれが最後だったのです。明星学園という空間で奇跡的に出合い、大切な日々を一緒に過ごしてきました。そのことに改めて感謝です。いよいよ修学旅行も終わり、6年生とお別れする日も近づいてきています。卒業までの日々を大切に、大切に過ごしていきたいと思います。