明星学園

トピックス(小学校)

お知らせ

創立97周年を迎えて

校長だより
 小学校では「いつも元気でニコニコ」を合い言葉に、子どもたちと日々の生活を営んでいます。今年度は通常時程に戻したことで、昨年度よりも登校時間がかなり早くなりましたが、子どもたちは元気に登校してきてくれています。毎朝子どもたちと会えることは本当に幸せです。その気持ちを込めて、「おはよう。よく来たね。今日も会えたね。調子はどう。今日も良い1日を!」と声を掛けています。一人ひとりが皆違います。その事も本当に素敵です。
 4月に入学した新1年生も元気に登校してきています。「学校で一番楽しいことは何?」と聞くと、「勉強」という返事が返ってきます。思わず笑みが零れます。より自由になるためには、より豊かで確かな教養を身につけることが必要です。新1年生はこれまでにも「自分の頭で考え、自分の心で感じ、判断・行動すること」を身につけてきました。小学校でもその上に、より豊かで確かな教養を身につけ、自由を拡大できるようにしていきます。
 今年度はありがたいことに、始業式・入学式、新入生歓迎会も行う事が出来ました。最高学年である6年生は、司会に、1年生のホスト役、会場準備に片付けと、本当に大忙しでした。日常的にも1年生のサポートをしてくれています。それらを務める中、最高学年としての自覚が高まると共に、秘められていた力がどんどん発揮されていることを嬉しく見守っています。その姿に最大の尊敬と感謝を込めて、「いつもありがとう」「学校を宜しくね」と声をかけさせてもらっています。子どもたちが豊かに育つ上では、学校行事も欠かすことが出来ません。新入生歓迎会では一年ぶりに全校児童が集いました。6年生の司会のもと、新1年生の歓迎を柱に、みんなで喜びを共有する様子は実に圧巻でした。思わず涙が溢れました。新型コロナウイルス収束の見通しは立ちませんが、厳しい中でも可能な限り行事を実施し、子どもたちをより豊かな主体に育てて参ります。
 保護者の皆様にも日々ご尽力頂いております。通常時程に戻したことで、子どもたちの起床時間もかなり早くなりました。お弁当を作って下さる保護者の皆様には、更に早い起床をお願いしていることになります。お弁当を味わっている時の子どもたちの表情は本当に素敵です。どんなことがあっても愛情たっぷりのお弁当が、子どもたちに安心と笑顔を齎してくれます。毎朝のお弁当作りは本当に大変だと思いますが、お子様のためにご尽力下さいますようお願い申し上げます。

 学園は5月15日に、創立97周年を迎えました。大きな後ろ盾のない小さな学園が、97年の歴史を築けたことは、本当に凄いことです。学園を創立して下さった4人の先生方(赤井米吉先生、照井猪一郎先生、照井げん先生、山本徳行先生)、財政面を支えて下さった茶郷 基さんをはじめ、これまで学園を支えて下さった全ての方に心より感謝申し上げます。
 明星学園では創立以来「自然に親しむ教育」を大切にしてきました。辺り一面が麦畑だった頃とは随分様子が変わってしまいましたが、それでもなお自然豊かな環境にあり、日常的に子どもたちは自然と親しみ、心を動かされています。自然の中で伸び伸びと子どもたちを育てるべく、都心ではなく郊外に学び舎を構えて下さった創立者の先生方の思いを、受け継いでいかなくてはなりません。

 今、未来を創る子どもたちには、「地球市民」という視点が求められています。「地球」という一つの星に「生きる」を共にする私たちが、共に「より良く生きる」を創っていくという視点です。明星学園でも、外国語教育や国際交流を含む日々の様々な場において、子どもたちに「地球市民」の感覚や知識を伝える努力をしてきています。
 「個性尊重」「自主自立」「自由平等」という教育理念は正に、「地球市民」という視点を内包しています。明星学園では97年前から多様性を互いに受け止め合い、共により良い社会を創ることが、日々の生活・学習の中で繰り返されてきました。学園の教育理念は今なお燦然と輝き、歴史的に築かれてきた宝がしっかり継承されると共に、それらをより深化させるべく、効果的な取り組みが行われています。その取り組みの一つが「英語教育」です。
 様々な言語の人たちと共に地球を創っていくためには、一つでも多くのコミュニケーションツールを持っていることが必要です。小学校は20年前の開始時より、1年生から6年生までそれぞれ週2回英語の授業を行っています。「実際のコミュニケーションで使える英語力」を目指し、小学校段階だからこそ培われやすい感覚やスキルについて研究を重ねながら、子どもたちが学ぶ価値のある教育を具現化してきています。同時に、子どもたちが自らの力を試す機会として、4年生以上の希望者対象に「English Camp」や「英検ジュニア」も実施しています。国際交流も大切にしています。子どもたちにとって、「国は違うけれど同じ地球上に友だちがいる」ということは「地球市民」を最も感じられる事実です。英語圏という視点からオーストラリア、更には非英語圏、アジア圏という視点から台湾と、それぞれの地域に姉妹校をもち、家族的な交流を重ねてきています。希望すれば4、5年生で12日間のオーストラリア留学、6年生で5日間の台湾留学が可能なだけでなく、留学に参加できない子どもたちも毎年の留学生受け入れの際にホストとなり、文化の違いを超えた人と人とのつながりを経験しています。一つの小学校にありながら、日常の多様性に加えて、洗練された英語教育と充実した国際交流を備えた学校は現代でもあまり存在しません。明星学園は、これからも、時代の最先端を走り続けて参ります。