明星学園

トピックス(小学校)

お知らせ

秋らしい10月の始まりに

校長だより
校長だより、今回も更新が遅れてしまいました!
少し前の話になります…

1.二学期が始まり…
 二学期が始まり、1ヶ月半が経ちました。残り遊びが再開されたので、井の頭キャンパスには、放課後も子どもたちの楽しそうな笑い声が響いています。
 新学期早々におこなわれた「夏休み作品展」は今年も力作揃いでした。大きな作品や緻密な作品も多く、子どもたちの個性の多彩さがよく伝わってきて、とても楽しむことのできる作品展となりました。保護者の方の来場が約280名で、初日には約180名の方が来校されたと聞いています。それだけお待ちいただいたということですね。
 また参観授業も9月中に一通り終わりました。参観できる授業を機械的に分けたので、見たかった授業、見たかった先生(?)ではなかったかもしれませんが、今後も少しずつ参観できる場面を増やせていけたらいいなと思っています。私も1年生の授業(朗読の発表)を参観しましたが、4月に入学した1年生の子どもたちが、自分なりの工夫をしながら『かばくん』を朗読する姿を見て、子どもたちの力ってすごいなと改めて思いました。さらにすごいと思ったのは、自分たちで感想を言い合えるという関係です。お互いにお互いの良いところを伝え合うことはとても大事で、一年生の時からその関係を作ることができている姿を見て、感動すると共に安心もしました。この後は秋の遠足や社会科見学、修学旅行も、思う存分楽しんでほしいですね。
 そして先日のバザーへのご協力、ありがとうございました。まだまだ通常という形ではありませんが、それでも子どもたちが楽しそうにしている姿を見ることができ、幸せな一日となりました。

2.運動会が終わりました。
 9月はまだまだ暑い日が続きましたが、運動会が終わり10月になった途端、ずいぶんと涼しくなりました。
 今年は9月に台風がいくつも発生し、運動会の開催が心配されましたが、爽やかな晴天のもと、無事に運動会を終えることができました。子どもたちの競技を温かく見守っていただいた保護者の皆さまに、この場を借りて感謝申し上げます。
 さてその観覧については、昨年の無観客からは前進しましたが、それでも一家庭お一人の制限があり、みなさまには大変ご迷惑をおかけしたことと思います。それでも、友だちの声援に加え、保護者の方々の声援が加わり、勇気をもらうことができた子どもたちがたくさんいたことと思います。
 また複数学年の競技も行われるようになり、1、2年生の荒馬や3、4年生のそうらん節、そして5、6年生の創作表現はにぎやかで華やかな発表となりましたし、最後は全校で大玉送りを行うこともできました。コロナ前は小・中学校一緒にこの大玉送りを行っていました。小学校だけになり人数的にはもう少しほしいところではありますが、それでも運動会の最後を締めくくる競技として大いに盛り上がったひとときでした。
 昨年の運動会は初めて小中学校が分離開催し、運動会の運営は小学校だけで進めなくてはなりませんでした。しかしそのことは逆に6年生を中心とした実行委員会や係活動をより充実したものに引き上げたと思います。責任感と実行力。それらを育むには場と考える力が必要です。運動会という「場」は準備されています。あとは自分たちがどんな運動会にしたいのか、そのためには何をしていけばいいのか、考え続けることが必要です。今年の実行委員や係の子どもたちも、ぜひそこで獲得した力を今後の生活に活かしてくれたらいいなと思います。
 来年の運動会がどういった形で行われるのかは、まだまだわかりません。しかしその時の状況に合わせ、みんなで知恵を絞って最善の形を考えれば、子どもたちも、そして教員も楽しむことのできる運動会になると思います。人数制限にご協力いただいた保護者の皆様、そして朝早くから会場の案内等をお手伝いいただいたP.T.A.の皆様、本当にありがとうございました。

3.季節はかわり…
 今年もまた爽やかな季節がやってきました。春や夏の間、きれいな花を咲かせていた草木たちは着実に実をつけています。
 朝早くグラウンドに目をやると、幼稚園側に大きな実がパラパラと落ちています。割れた皮の中からのぞいているのは栗のような茶色い実です。そうこれがトチの実です。このトチの実、見た目は艶があってとてもきれいですし、美味しそうです。3年生の国語で毎年扱っている『モチモチの木』のお話にも出てくる実で、お話の中ではトチ餅にして食べると、「ホッペタがおっこちるほどうまいんだ。」とあります。地域によってはこのトチの実を使ってお菓子を作っているところもありますね。そのトチの実を以前に食べてみたことがあります。アクが強く、そのままでは食べられないということなので、流水などでアク抜きをした上で食べてみました。結果…、強いえぐみで、舌の感覚が通常に戻るまで時間がかかりました。とても「ホッペタがおっこちるほどうまいんだ。」とはなりませんでしたね…。それでもつい見つけると拾ってしまうのはなぜでしょう?
 そして秋といえば金木犀(キンモクセイ)。ちょうど運動会に合わせるように、1、2年生の教室前の金木犀は満開となりました。昨年は開花が2度にわたっていて、最初の花が散ってしまった後、もう一度楽しむことができました。自然って不思議ですね。その時期に急に寒くなったり、また暑くなったりと、急激な温度変化があったからではないかと考えています。そしてこの金木犀もこのあと小さな実をつけます。ぜひ見てくださいね。

4.ほんのちょっとの紹介
 この時期、グラウンドに落ちているものがもう一つあります。どんぐりです。このどんぐりと呼ばれるもの、日本には19種類ほどあるそうです。井の頭公園にも何種類ものどんぐりの木があり、この秋にたくさんの実をつけます。私はこのどんぐりを拾うのが好きで、毎年時期になると学校の近くで6種類ほどのどんぐりを拾ってきます。その6種類はそれぞれ個性があり、特に帽子(殻斗(かくと))にかなりの違いがあります。例えばコナラとシラカシ。どんぐり自体の形は似ていますが、帽子はコナラがうろこ状。シラカシは横しまです。さらに井の頭公園にはピンオークという北米原産のどんぐりもあり、拾い集めているだけで楽しくなってきます。(私だけでしょうか?)そんないろいろなどんぐりを見ていると、宮沢賢治さんの『どんぐりと山猫』を思い浮かべます。この本を読むと「だれが一番か」と比べることは重要ではないと感じさせてくれます。 (宮沢賢治作・髙野玲子絵・偕成社→いろいろな出版社からさまざまな装丁で出ています。)
 どんぐりつながりでもう一冊。『探して楽しむドングリと松ぼっくり』という写真が主な本ですが、山と渓谷社から出版されているこのシリーズはどれも好きで、私も数冊持っています。野山に行く時間がない時でも、この写真を眺めているだけで満足できる、そんな本です。これ以外にもどんぐりの本は図書室に何冊もあるので、ぜひ読み比べてほしいですね。(平野隆久写真・片桐啓子文・山と渓谷社)