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8年生(中2)の卒研の取り組みが始まる!―卒研テーマ相談会―

中学校ニュース
3月2日、8年生を対象に17人の「卒研保護者ボランティア」の皆さんを交えた「卒研テーマ相談会」を実施し、1年間にわたる研究活動がスタートしました。
上左:中山久美子さん(大学教員・東京外国語大学)言語学、言葉と文化・社会、異文化理解等上右:長崎さん(大学教員・目白大学)マーケティング、ブランド戦略、消費者調査等

この日の2時間目、8年生全員がいちょうのホールに集まり、3人のボランティアの先生のお話をうかがいました。東京外国語大学の中山さんは、卒業論文を完成するまでの見通しについて語ってくれました。「まずは、『なぜ?』という問いを見つけること」。まさにこの日の相談会は、何気なく浮かんでいる自分の問い(テーマ)らしきものをみんなの前で発表し、アドバイスをもらいながら問いを深めるきっかけを作ることを意図しています。「問いを見つけ、そのためのデータを集めたら自分なりの仮説を立ててみます。そこから本格的な研究が始まっていきます。本当にそうだろうか?それを確かめるためには実験や調査が必要かもしれません。テーマによってはアンケートをとったり専門家に会いに行くことが有効だったりもします。そのためにも仮説を立てるということは大切です。」
私たちは主に夏休みに行うであろう生徒の活動「実験・調査・インタビュー等」を「してみる計画」と称し大切にしています。そのために来年度は夏休み前の6月8日に「してみる計画検討会」を実施、保護者ボランティア、中学校の全教員で9年生をサポートします。夏休みの活動は、9月4日の「してみる計画報告会」で報告し、論文としての骨組みの一つに組み込むようにします。中山さんからはご専門の言語学に関する(それも身近な)テーマを例に分かりやすく説明していただきました。
漫画家の高橋さんからは、「是非自分の好きなこと、自分がこだわっていることをテーマにしてほしい。もしそれが将来の仕事につながっていくとしたら素敵なことだね」と、エールが送られました。また、目白大学の長崎さんはご専門のマーケティング・ブランド戦略の視点から身の回りにあるものが、いかに面白い研究テーマになるのか、たくさんのP.P.のスライドを用いて説明してくださいました。
上左:多田さん(理化学研究所研究員)理論物理学(素粒子論・弦理論)上中:高橋さん(漫画家)漫画づくり 上右:澤柿さん(国立極地研究所・法政大学教員)雪氷学、北極・南極・極地、氷河期の環境変化

上左:今泉さん(大学教員)教育学、近代日本教育史、生徒指導論、格闘技論、スポーツ論等上中:園田さん(テクニカルライター)テクニカルライティング、マニュアルの書き方、DTP    上右:鈴木さん(日本放送協会)報道、番組制作、情報通信、そこから見る社会・世界等

 3・4時間目は、生徒が10の教室に分かれ、教員とボランティアの方がサポートにまわります。8年生が順番に今自分の考えているテーマについて語っていきます。すると他の生徒が質問したりアドバイスをしたりします。自信なげだった生徒もそれを聞きながら、自分の思いを改めて語り始めたりします。卒業研究は個人の取り組みでありながら、共同で進めていくものだということを感じます。
上左:平川さん(国土交通省)河川管理、道路管理等上中:藤田さん(編集者)日本神話・日本文学・代替療法・オカルト等上右:栗原さん(小児科医)障害・特別支援教育、いじめ、虐待、脳神経、心理等
上左:平尾さん(元早大院教授)美術素材技法、絵画保存修復上中:北風さん(元NEC専任エキスパート)医療・福祉・介護部分野、街づくり、観光上右:中山能力さん(大学教員・一橋大学)数学・聖書
上左:廣瀬さん(上野動物園飼育展示課)動物の飼育、生態を中心に動物に関すること全般上中:木村さん(正看護師)看護・介護・医療について上右:間辺さん(コンピューター、IT、能等)

 「卒研テーマ相談会」の終了後、ボランティアの方と教員とで交流会を持ちました。それぞれのご専門のお話を伺うというのは、とても楽しいことです。小学校1年生の保護者の方もいました。お子さんが小学生だった時にボランティアを始め、今年ついに中学生の保護者になったという方もいらっしゃいます。7年の保護者の方からは「今日は明星学園を自分自身が体験できたようでとても楽しかったです。自分たちであれだけ対話ができるということに感心しました」という嬉しい言葉をもらいました。来年1月の「卒業研究発表会」に向け、研究活動が本格的にスタートします。

(中学校副校長 堀内)