明星学園

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8年職場体験事前講習会~ピアノ調律師の小原直樹さんをお招きして~

中学校ニュース
10月7日(月)、8年生は職場体験の事前講習会として、ピアノ調律師の小原直樹さんの講演会を行いました。小原さんは明星学園の卒業生です。

いちょうのホールの中央にピアノ。その周りを8年生が囲み、講演会は始まりました。
「今、『話を聞いていなかった人』『目を見ていなかった人』『下を向いていた人』、そういう人たちは、仕事ではアウトだよ」
講師紹介の後のその言葉に、生徒たちはハッとします。調律の仕事は、仕事の相手、例えば、ピアニストから「言われたこと」をどれだけできるかが問われるもの。あいまいな、難しい注文に応えるために、やはり必要なのは「聞く力」です。それはどの仕事でも同じで、「聞く力」や「返事をする」ということは絶対に大事なのだ、というメッセージが生徒たちに伝わっていきました。
そして、「中学生の仕事は何?」という問いかけに「勉強」と答える生徒たち(本当?)。「じゃあ、それを一生懸命やらないとね」というお話から、基礎的なことの大切さのお話へ。調律の仕事でも、基礎的な仕事を適当にやる人は、次のステップには進めない、ということでした。例えば、有名なアーチストの調律をしたい、という夢があったとしても、末端の仕事を丁寧にできず、細かい所に気を遣うことが出来ない人は、結局やりたいことが出来なくなってしまいます。演奏会で、ピアノにホコリが溜まっていたり、手あかがついていたりすると、それは演奏者に影響するので、演奏会が成功するかどうかを左右してしまう。とにかく、大切なのは基礎的なこと・基本的なことを大切にすること。「毎日を繰り返す」というキャッチコピーに共感する、という小原さんの言葉が印象的でした。


最後に、希望者3名が実際にピアノの調律をさせて頂きました。事前に音を変えておいた音を、ハンマーを回して調律します。一つの音が決まるまで、何度も何度も自分の耳を頼りに微調整を繰り返します。静かな環境でないとできない、繊細な作業。これを全ての音で繰り返していくわけです。仕事に対して真剣に向き合う姿勢を見せて頂くことができました。
「職場体験中に、何か一つ極めて帰ってください」という小原さんからのエールを、叶えられるように、良い職場体験にしてほしいと思います。

(8年担当 長谷川)