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7年生 ダイアログ・ミュージアム「対話の森」へ行ってきました!!

中学校ニュース
7年生は、6月14日(火)にダイアログ・ミュージアム「対話の森」に行ってきました。ダイアログ・イン・ザ・ダークでは完全に光を遮断した暗闇の中を視覚障害者の方にアテンドしていただき、視覚以外の様々な感覚、コミュニケーションを楽しみました。その他、目を閉じて白杖を使いながら点字ブロックを頼りにゲームを楽しみました。ダイアログ・イン・サイレンスでは音を遮断するヘッドセットを装着し、静寂の中、音や声を出さずに、表情とボディランゲージだけでコミュニケーションをとる経験をしました。また、聴覚障害者の方と近隣の商業施設へ出かけ、どのような音が聞こえるのか、それはどのくらいの大きさなのかなど音を感じながら散歩をしました。その後、手話の通訳の方が間に入ってくださり、「宅急便がきたらどうするの?」など素朴な疑問に答えていただきました。




生徒たちは視覚障害者の方や聴覚障害者の方との暗闇や静寂の体験、対話や散歩を通して、様々な気づきがあったようです。生徒の感想を一部抜粋する形でご紹介します。

・ 耳が聞こえない体験はほんとにほとんど分からなくて、すごく大変でした。手話はかべにあるものを見なければ覚えられなくて難しかったです。目が見えない方の体験は最初、目を開けているのに真っくらでものすごくこわかったです。ずっと友達から手をはなせなくて、なんか大変だった。目が見えないとフラフラしてこわかった。でも暗やみの中の体験のおかげで新しい友達がたくさんできました!!くらやみではみんなとタメ口で話せてすごく楽しかったです。
・ じっさいにやってみてすごく大変でした。耳が聞こえないと、相手がどんな声なのか、自然の音ってどんな音なのかとか目が見えないと、今相手がどんな表情なのかとか段差の時とかじっさいにやってみないと分からない大変さが知れてよかったし、耳が聞こえない人とか目が見えない人とか本当にすごいなぁ〜って思いました。大変なはずなのに、すごくみんな明るくて一緒にいてとても楽しかったです。これからもがんばってください!!すごく体験たのしかったです!
・ 対話の森に行き、いろいろなことを学びました。行く前にどんな体験をするのか考えたりしたけど、やってみたらすごく楽しかったし、怖かったです。あっけちゃんが暗闇に行く前にゲームをしたりして、暗闇に入ると怖かったけど、コミュニケーションをとることで、怖さがなくなり、最後は鬼ごっこができるくらい慣れました。視覚障害者の人は大変だけど、対話の森に行って、助けたいという気持ちになりました。次は、聴覚であちゃことかえでと、外に出てどんな音がするのかということをやり最初は緊張して、あまり身振り手振り出来なかったけど、ヘッドセットをして手話を教えてもらい、自分の名前の手話ができるようになりました。私は手話を覚えて視覚障害者の方と同じように、助けたいと思いました。色々な体験ができて、いい機会になりました。ありがとうございました!!
・ 私は体験をする前、障害を持っている人との間にかべを感じていました。耳がきこえない人は手話ができないと話せないと思っていたし、目が見えない人は急に話しかけられたら怖いだろうからどう話せばいいか分からず話しかけないほうがいいと思っていました。でも、サイレンスを体験したら、手話が出来なくても、ジェスチャーや表情、文字で自分の思っていることを伝えることができたし、相手がなにを伝えたいのかわかるようになっていきました。まっくらやみにはいったときも、はじめはとても怖く、自分がこんなに視覚にたよっていたんだなと知ることができたし、まわりの人が声かけをしてくれてこんなにも声かけは助かるんだなと知ることができました。そして音に集中するようになったり相手の行動に集中するようになったりと、少しの情報から行動していくことができました。
・ 点字ブロックの「進む」のやつが線と線の間が他の所とちがい分からなくてむずかしかった。自分達が暗闇で手探りしながらやっている中、いっしょに暗闇に行ってくれた方は、「ボール片付けてくるね〜」と、スタスタ歩いて行っているのを見て、すごいと思った。ありがとう。たのしかった。
・ 目が見えない、光もない部屋は、目をつぶっても光は感じることができるので初めての体験だった。誰がどこにいて、何をしているのか、ここはどんな所なのか何も分からないくて、少し怖かったけれど、人の声が聞こえる安心感が大きかった。手をひいてくれたり、何がどの辺にあるよと教えてくれたりして、困っている人がいたら自分に皆が助けてくれたように、自分も助けてあげようと思いました。耳がきこえない部屋では、声が出そうになったりしたけれど、身ぶり手ぶりで大げさに表現したりして上手く相手に伝わってとても楽しかった。耳の聞こえないアテンドさんとコミュニケーションがとれた事がすごくうれしかったです。手話で誰かとお話しするのが楽しいと思えました。
・ 真っ暗なところであるいただけで、全然見えなくて人とぶつかるかなぁ?と思ってたけど声とかで「ここ〇〇いまーす」とか言えばぶつからないから目が見えない人は音や白杖とかでくふうして生活してるんだなと思った!!担当してくれたアテンドが「はち」ですっごく明るい性格で目が見なくても楽しく生活できてるんだなと思った。耳が聞こえない体験で、手話が私は出来なかったからどう対話出来るのだろうと思ってたけどジェスチャーとかで話したいことが伝わり声で話さななくても伝わるんだなと思った。
・ 今回を通して改めて「障害」ということについて考えてみました。自分は、もともと「障害をもって生まれてきた人」は、他の人が日常的にできている事や、あたり前のようにできている事が出来ない、生まれながら不利な人だと思っていました。けれど、実際に、対話の森で耳の聞こえないカエデさんと会話してみた時に、ある友達が「すらすら手話ができてすごい」といったら、カエデさんは「ぼくたちにとってはあたりまえの事なんだよ。君たちはすごいと思うんだね」と言っていました。自分は、そんなことはないだろうと初めは思っていたけれど、その日の夜、家で、自分の耳が聞こえなかったらと考えたら、生まれた時から聞こえない人は、聞こえない事があたり前、聞こえない世界がふつうだと気づきました。対話の森で“純度100%の暗闇”を体験した時、自分は何がどこにあるのか全く分からなかったけど、生まれた時から目が見えないスタッフのあっけちゃんはすぐにボールを見つけたり、みんなをまとめたり、すごく何も見えない世界になれていました。ぼくたちにとって目の見えなかったり耳の聞こえない人は不幸だと思うかもしれないけど、実さいその環境にいる人たちにとってはそれがふつう。つまり、みんな自分がふつうなんだと気づきました。多少生きづらくても、みんなで支えあってふつうな日常をつくっているわけです。ぼくはその支えあっている日常がすばらしいと思いました。また、ぼくも支えたいと思いました。障害をもって生まれても、その人たちが不自由なく暮らせるように、ぼくたちが支えるべきだと思いました。これからは、この気持ちを忘れずに暮らして行こうと思います。

(7年担当 吉野)