正解のない問いを表現 クラスの結束を奏でる明星学園音楽祭

SPECIAL FEATURE 正解のない問いを表現 クラスの結束を奏でる明星学園音楽祭

2026年2月、武蔵野市民文化会館大ホールにて、第60回『明星学園音楽祭』が開催されました。10年生と11年生の各クラスは、1年間を共に過ごしてきた仲間とともに選曲や演出を考え、指揮者・伴奏者を中心にクラス一丸となって本番に向けた練習を重ねてきました。合唱という枠を超え、それぞれのクラスの個性と明星生らしさが光った一日。音楽祭を支えた生徒や先生の言葉とともに、そのかけがえのない時間を紹介します。

Program

第一部【11年クラス合唱】

11-1 女々しくて
11-2 ハピネス
11-3 SUN
11-4 男の勲章
11-5 ウィーアー!
11-6 群青
11-7 新宝島
11-8 RPG
Program

第二部【10年クラス合唱】

10-1 銀河鉄道999
10-2 群青
10-3 虹
10-4 あなたへ ~旅立ちに寄せるメッセージ~
10-5 世界はあなたに笑いかけている
10-6 Jupiter
10-7 アイデア
Program

第三部【有志演奏】【閉会式】

自由と個性を表現した音楽祭

伝統ある明星音楽祭は、11年生のクラス合唱で幕を開けました。正統派のハーモニーで堂々と聴かせるクラスがある一方、衣装やダンス、演劇的な構成を取り入れて観客を引き込むクラスもあり、表現方法は実に多彩で自由です。昨年の経験を経た11年生は、歌声ののびやかさはもちろん、構成や演出にも余裕が感じられ、ステージを存分に楽しむ姿が印象的でした。

続く第二部は、10年生によるクラス合唱。高校生活で初めて迎える音楽祭に、舞台上には少し緊張感も漂います。演出は控えめながら“自分たちらしさ”をどう表現するかを模索した成果が、まっすぐでひたむきな歌声となってホールいっぱいに響き渡りました。早くも来年のステージへの思いをふくらませた生徒も多かったことでしょう。

第三部は、有志演奏。10年生の音楽授業選択者が息の合った合唱で会場を和ませ、高校音楽部は磨き上げられたハーモニーで観客を魅了しました。他にもアカペラグループや楽器アンサンブルなども登場し、多様な個性が輝く時間に。自由と個性を尊重する明星学園の校風が感じられるひと時となりました。

そして迎えた閉会式。最優秀賞には10年2組の「群青」、優秀賞には11年8組の「RPG」が選ばれました。発表の瞬間の大きな歓声と笑顔は、この日ならではの大切な思い出です。体育祭や明星祭とはひと味違う、芸術の舞台でのクラス発表。仲間と心を一つに作品を創り上げる過程は、生徒たちを大きく成長させます。夢中で歌い、全力でたたえ合う姿に、明星音楽祭が長年受け継がれてきた理由と、その魅力を実感する1日となりました。

―明星学園音楽祭―

在校生の声

11年 音楽祭委員長 渋谷仁胡さん
[11年 音楽祭委員長]
渋谷 仁胡 さん

々な個性が一つのメロディーとなり
一年間の集大成として
素晴らしい演奏を生み出す音楽祭

合唱が好きで、中学から音楽祭委員を担当していたため、高校でも音楽祭委員になりました。音楽祭当日までは、委員長として決断を求められる点が多く、私が優柔不断なあまり周りに迷惑をかけてしまう場面もありました。ですが副委員長が思ったことなどを素直に伝えてくれて、よりよいものにしようとたくさん助力をくれました。
当日は、今までの準備時間がすべてこの時のためだと思うと、達成感というか、「ここまで来たんだな」という気持ちが大きかったです。先生や友人もたくさん応援や労いをくれて、いろいろな人の力があって成り立つイベントだと実感しました。

今年度の音楽祭は前年と変更した点が多く、みなさまに受け入れてもらえるか不安でしたが、たくさんの方に楽しんでいただけたようで良かったです。私個人でいうと、当日入場してからは一瞬で時間が過ぎていって、「あっという間」という言葉が本当に似合う1日でした。

私が思う明星音楽祭の魅力は、様々な個性が一つのメロディーとなり、一年間の集大成として素晴らしい演奏を生み出すところです。自由曲や有志など、自分たちで考えパフォーマンスをする場所が多いのは、かなり明星学園の個性だと思います。レールに沿うだけでなく、自分たちの個性をぶつける場があって、それに思い切りぶつかっていけるのはまちがいなく明星生のいいところです。今後もわからないところは迷わず私たちや先輩、先生に聞いて、不安なく音楽祭を受けついでいってほしいです!人をまとめたりするのは大変だけど、必ずやりきった後には残るものがあります。


後輩へのメッセージ

私は、他の学校に行っていたらどうなっていたかを考えると、明星にいるより楽しいか、自信が持てません。明星学園にいる今が一番楽しいです!

11年 音楽祭副委員長 家成竜優人さん
[11年 音楽祭副委員長]
家成 竜優人 さん

楽関係の部活の発表の場が
作れる音楽祭
衣装が独特で印象的なのも
明星らしさ

音楽祭実行委員になったのは、去年、転換の仕事をやって、楽しかったからです。元々音楽が好きだったこともあります。当日までは委員長と副委員長で話し合い、当日やるべきことのリストアップをしました。音楽祭当日は、とにかく一番働かないと!と思いました。今年は課題曲をなくしたので、不安ではあったのですが、1曲に絞ることでクオリティの高さが見られてよかったなと思いました。

明星音楽祭の魅力は、音楽関係の部活の発表の場が作れることです。また、衣装が独特で印象的なのが明星らしさだと思います。理由は、見た目からうまれる雰囲気がとても周りを明るくしてくれるからです。今後の音楽祭には、新しいことに挑戦した今年度の取り組みにプラスでもう少し、周りの意見を取り入れてみてほしいと思いました。


後輩へのメッセージ

大変な時でもなるべく楽しみましょう。

―明星学園音楽祭―

先生の声

11年 情報科 生徒指導部 川鍋一壽さん
[11年 情報科 生徒指導部]
川鍋 一壽 先生

楽祭での明星生は、
正解のない問いを奏でる
「心の冒険家」

音楽祭には、生徒の自主性が尊重され、合唱の枠を超えた自由な演出と圧倒的な熱量で、一人ひとりの個性が舞台上で輝くことができる魅力があります。私は、生徒たちの試行錯誤や葛藤を『自立への大切なプロセス』と信じて見守り、彼らの独創性が形になる瞬間を誰よりも楽しみに伴走してきました。

今年の音楽祭は、生徒たちが自ら課題を乗り越え、自分たちの色を最大限に表現したステージでした。その主体的な姿に、明星学園の自由と創造性の真髄を見た気がします。また、当日のステージに立つ生徒たちの表情は、練習時とは一線を画すものでした。自分の役割を全うし、観客に届けようとする真剣な眼差しに、一回り大きくなった姿を確信しました。
音楽祭委員は、裏方としての葛藤や努力が、当日のステージを支えていました。困難を一つずつ形に変えていった音楽祭委員の姿勢こそが、この音楽祭の本当の財産です。

私が音楽祭に感じる明星生らしさは、正解のない問いを奏でる「心の冒険家」であることです。多くの学校が「いかに楽譜を通して美しく歌うか」を追求するのに対し、明星生は「自分たちが何を表現したいか」を優先します。合唱に演出、劇を融合させるなど、既存の「音楽祭」の概念を自分たちの手で作り変えてしまう自由奔放さに、明星学園のDNAを感じます。

今後も、型をなぞるのではなく、その年、そのメンバーでしか創れない新しい表現に挑む勇気を持ち続けてほしいです。正解のない問いに仲間と挑み続け、自分たちの今の声で学校を盛り上げる楽しさを、これからも誇りを持って受け継いでいってほしいです。


次世代へのメッセージ

明星の音楽祭には「こうしなければならない」という正解はありません。歌、楽器、演出、裏方。どんな形でも皆様の個性が誰かの心に届く瞬間が必ずあります。自分たちの手でゼロから祭典を創り上げる楽しさを、ぜひ一緒に味わえたらうれしいです。

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