明星学園高等学校 校長 平野康弘
明星学園の創立理念
『個性尊重・自主自立・自由平等』とは?
明星とは普通金星のことを指しますが、明星学園の明星とは輝く星々の一つひとつを意味します。その星とは、一人ひとりの持つ夢や目標のことです。明星学園という学校は、一人ひとりの夢や目標を実現するために存在している学校なのです。では、どうやって自己実現をするのか?そのための指針が3つの創立理念です。
人は、一人ひとりが別々の個性・可能性を持った存在です。人と同じであることは必要ないのです。同時に、敢えて人と違う必要もありません。つまり、他者と比べるのではなく、自分自身の価値判断で選択し、行動する権利を誰しもが持っているのです。明星学園では、先生たちも、仲間たちもお互いに、その権利を最大限に尊重することを求められます。これが『個性尊重』です。しかし、勘違いしてほしくないのは、今の自分という個性は決して固定的なものではないということです。まず、他者の考えをよく聞くことです。他者の考えや価値判断をよく見て、そこから多くのことを学んでいってほしいのです。自分の考えを発信したときに、他者がそれをどう受け止めるのかもよく観察してほしいのです。他者と協同しながら、自分という個性を育てて行ってください。
明星学園の先生たちは、一人ひとりが自分の信じる教育理念を持っています。ですから、先生たちは君たちに必要と考える様々な要求をします。先生たちも個性的ですので、要求する中身が先生によって違うように見えるかもしれません。でも、早とちりしないでよーく見てください。どの先生も学園の創立理念を支持して自主的に自立的に判断して行動しています。君たちも自分の考えと他者の考えを比較検討しながら自分の判断・行動に責任を持って、他者と協同しながら生活してください。これが『自主自立』です。
3つ目の『自由平等』に関しては一番難しい概念です。明星学園の主張する自由とは、何の束縛も無く好き勝手に行動してよいという意味ではありません。明星学園の目指す自由とは「精神の自由」のことです。人の価値観や考え方に囚われることなく、自分自身の信じる考えを主張して、他者に認めてもらえるように努力していくのです。他者に対しても同じです。自分の自由のはきちがえを防ぐコツは簡単です。「自分の自由が他者の自由を阻害していないかどうか」を考えることです。だからこそ、『自由平等』がセットなのです。他者と協同して、自分を自由な人間に育てましょう。
さて、3つの建学の理念についてわかっていただけたでしょうか?どの理念にも共通していることがあるのに気付きましたでしょうか?それは、他者の存在です。人はみな、人の中で成長します。自分の考えと他者の考えを比較し検討することこそが、お互いを人として成長させる道なのです。人は、個性を育むためにも、自主性と自立性を育むためにも、そして自由な人間に育つためにも、常に他者、つまり仲間の存在が不可欠なのです。個性も価値観も違う他者と協同して考え、行動していくこと、これを『異質の協同』と呼びます。多様な価値観を、クラスの仲間、学年の仲間、他学年も含めた学園の仲間、クラブの仲間、自治会の仲間、授業を中心とした教師という仲間、あらゆる仲間と異質の協同をはかり、充実した学園生活を共に創っていきましょう。
このホームページを見て、この学園に魅力を感じていただけたなら、是非とも説明会などで学校を訪ねてきてください。きっと他には無い不思議な空間があなたをお迎えします。