御挨拶

御挨拶

御挨拶―学園創立100周年記念事業に向けて
学校法人明星学園 理事長 平田 和孝

明星学園は2024年に創立100周年を迎えます。
我が学園は、前年の1923年の関東大震災、1925年の治安維持法の成立という厳しい社会状況にあって、国際的な新教育運動の影響下、日本では「大正自由教育」の学園として誕生しました。そして、建学以来、戦前、戦中、戦後一貫して、「個性の尊重、自主・自立、自由・平等」の3つの精神を掲げ、個性の尊重を基盤とした、個性の開花(人格の完成)を人間教育の本質すなわち「不易」と考えて今日に至っています。
そして「流行」という意味では、この100年の間の大きな変化は、すべての国連加盟国が賛同する、SDGs(持続可能な開発目標)によって、世界共通の方向目標が生まれる、まさにグローバル社会になっていることを認識したいと思います。SDGsは、2030アジェンダと呼ばれ、17の目標と、169のターゲットを持って、2030年を達成目標にしていますが、それは「我々が変革する」「だれ一人取り残されない」という2つの理念で貫かれ、5つの原則(英語の頭文字5P)人間(People)、地球(Planet)、繁栄(Prosperity)、平和(Peace)、パートナーシップ(Partnership)を持っています。つまり「人間」の尊厳を守ることは「地球」を守るということが前提であり、このことによって人間と地球の「繁栄」が可能となる。この持続可能な繁栄こそ「平和」であり、このためには「パートナーシップ」が大事だということを意味しています。

さて、学園創立100周年記念事業は、これまで学園を支えていただいた保護者や卒業生のみならず広く地域の方々、関係者を含めて、「祝福と感謝」の場にすることで、社会的な「連帯」の場にしたいと考えています。
そして、未来に向けて、明星の教育が、自由教育の伝統を引き継ぎ、ますます教育の「不易流行」を、広く、深く、高く、追究する「決意」の場にしたいと考えています。

皆様には、100周年記念事業を機に、更なるご支援、ご協力とご鞭撻をお願い申し上げる次第です。