高校生企画による特別授業第2弾!今回は5年生対象に!、さらに「フューチャーセッション ミニ」を初めて実施!!

産学民連携の協力の元、5月末に初めて実施された高校生企画(社会探究同好会)による特別授業、その後授業を受けてくれた4年生からとても素敵な感想が届きました。そこには授業の内容と共に、この時期に兄弟姉妹以外の高校生に接することができた喜びがあふれているように感じました。小学生にとって「自分のみいつけた」を探しながら自分の進路を考えている高校生との出会いは、とても新鮮に感じたのではないでしょうか。それは6~7年後の自分の姿でもあります。

 前回の授業の後、同好会顧問の比嘉教諭の元、高校生の間でさらに振り返りを重ねたようです。「レジ袋とエコバック、どちらが“地球にやさしい”と考えるか?」という課題に ①レジ袋、②エコバック、③「?」という選択肢を用意しました。子どもたちに挙手で自分の立場をはっきりさせ、意見交換した後に矢野さん(早稲田大学創造理工学部環境資源工学科4年・早稲田大学公認サークル 環境ロドリゲス前副幹事長)のお話を聞いてもらおうという明星生らしい発想です。

当然大多数が①に挙手し、「地球温暖化」「温室効果ガス」「二酸化炭素」といった用語が飛び出します。でも、明星生は少数派の意見や「?」に大切なものが含まれていることを知っています。問題はそんなに単純ではないのです。矢野さんは実証的な研究に基づいて数字でそれを示してくれました。そして最後に、「今日は地球温暖化につながる二酸化炭素の量という観点からお話をしました。でも、環境問題にはごみ問題のことから迫ることもできます」と付け加えてくれました。まだまだ見つけなければいけないことはたくさんありそうです。

人は、「常識」となった瞬間に思考を停止してしまう傾向があります。「本当にそうなの?」「視点を変えてみると、違うものが見えてこないか?」それが今回の授業からのメッセージであったように思います。5年生には、どのように伝わったでしょうか。

 さて、今回参加した高校生は14名、半分近くが前回の授業メンバーとは入れ替わっています。そのうち4名が黒板の前に立ち、授業の導入と進行を担当、残りの高校生は授業後半に行うグループワーク(9グループ)のアシストに入りました。子どもたちの前に立つ高校生、「もし子どもたちが集中できず、私たちの指示に耳を傾けてくれなかったらどうしよう?」「大きな声で静かにしなさいと言ったりしたら授業の雰囲気が悪くなるな」「いい方法はないかな?」そんなことも事前に話し合い、今日の授業にのぞんだようです。

 今回の授業は高校生(今日来られなかった生徒も含め)、メインのお話をしてくださった早稲田大【学】の矢野創大さん、NPO法人新宿環境活動ネット【民】代表理事の飯田貴也さん、株式会社ネオキャリア【産】広報部サステナブル推進の高山功平さん(カッパのおっちゃん)協力の元、実施されました。学校と社会をつなぐ道筋を示してくださり、授業後の会でも多くのアドバイスや励ましの言葉をいただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

 そしてこの日、さらに画期的な時間を持つことができました。今回集まった高校生(11年・12年)は自分の進路について真剣に考えている生徒達でもあります。「好きなことはあるけれど、それと職業は結びつくのだろうか?」「稼ぐということに大きな意味があるのだろうか?」「そもそも自分で職業を選択できる環境というのはかつてはなかったし、現在でもそれが当たり前というわけではないのではないか?」「高校生のうちに自分の将来を決めておかなければいけないのか?」「そもそもどんな職業があるのかイメージできない」。率直な思いが高校生から語られました。同時に学外の3名の皆さんをはじめ、明星の7名の教員(元教員を含む)が自分の職業観、ご自身のこれまでの生き方を語ってくださいました。さらに卒業生で現在立教大学でジェンダーを研究しているYさん、上智大を卒業した後、海外留学を経て現在お茶の水女子大大学院でさらに研究を続けているOさんも今回のセッションに賛同、前期試験の忙しい時期にもかかわらず参加してくれ、高校生だけではなく、我々教員もまた視野が広がるようなとても意味のある時間となりました。

今後、さらに多様な立場の人を参加者に迎え、本格的な「フューチャーセッション」の実施を考えたいという思いを参加者一同、新たにしたところです。

 (学園広報 堀内)

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