タイ短期留学2025レポート4(8月21日)

今朝はいつもと同じようにホールに集合し、そしてタイの料理体験。「一体何を作るのだろうか」、何の前情報もなかったが、この数日で生徒達と共有した二つの合言葉、【①「rinki(*英語発音であることに注意)」=臨機応変に動くべし ②「TP」=テキパキ動くべし】を胸にいざ調理室へ移動。

調理室では4つのグループに分かれ、
それぞれのグループについてくれたタイの生徒達が作り方について簡単に説明をしてくれたが、最終的な完成形についてはまだ分からない…。まずボウルの中に片栗粉と砂糖を入れよく混ぜる。そこにお水を入れ、よく混ぜた後にお鍋へ投入。中火にかけながらゆっくりとかき混ぜること十数分。次第にとろみがつき始め、さらに水分を飛ばすと餅状になりそこにコーンを投入。白いペーストの中に黄色いコーンが見え隠れするという、あまり日本で見かけないような外見の食べ物。それを笹で作った小さなカップ状の容器にスプーンで注ぎ込んでいく。ここに来て「これはデザートだな」とほとんどの生徒達が気づき始めた。次の工程は先程とほぼ同じで、片栗粉と砂糖をボウルに入れる。よくかき混ぜた後に、今度は水ではなくココナッツミルクを注ぎ込む。それをまたしても鍋に注ぎ込み、中火にかけていく。そして同じようにペースト状にしてから、先程のコーン入りペーストの上にかける。それが冷えればペーストは少し固まっていき、「タコー」というタイの伝統的なおやつの完成だ。

これで終了ではない。この後は日本でもお馴染みの「
ガパオライス」作りが始まった。ひき肉を炒めながら、その横ではニンニクと青唐辛子を石のすり鉢ですり潰していく。ある程度ひき肉に火が入ったところで、そのニンニクと青唐辛子、お醤油とオイスターソース、バジルを加えて味を整えていく。火が通れば今度は目玉焼きを作っていく。日本人からするとビックリするような量の油をお鍋に注ぎ込み、その中で卵を一つ一つ「焼く」というより「揚げ焼き」にしていく。出来上がった全ての具材をご飯の上にのせて、さあいよいよ実食の時。「いただきます!」の声が聞こえると各グループ一斉に食べ始めていく。「美味しい!」「うま!」そんな声がそこかしこから聞こえてくる。手伝ってくれたタイの生徒達も一緒に食べ、特に変なリアクションがないところを見ると…恐らく美味しく作ることができたと解釈してよいのだろう。

ガパオライスの後にタコーも食べ、
午前中の調理実習はこうして無事終了した。

午後、研修先のホアヒンの観光ということでまずはタイの王室について学べる公園であるラーチャパック公園という場所を訪れた。ここにはタイを代表する七大王の銅像やその歴史について学ぶことができる展示室などがある。展示室では7人の王様に関する逸話等を聞かせていただくことができたのだが、お話をして下さった方の話術が素晴らしく、「へ〜!!!」「すごい!!!」「面白い!」といった声も多く聞こえた。また大王達が使ったとされる大剣のレプリカは、大きさもさることながら、レプリカとは思えぬその金の美しさと秀麗な外見に緊張した面持ちで恐る恐る触る生徒達の表情が印象的であった(そう、触ってよいのであった)その後、開放感満点のバスに乗り走ること3分程、辿り着いたのは巨大過ぎる七大王の像の足元であった。その存在感は圧倒的で、生徒達は興奮しながら写真にその大きな姿を写していた。



ラーチャパック公園を離れ、次に向かったのはワット・フアイ・モンコンという、ホアヒンの郊外に位置する印象的な仏教寺院だ。この寺院の最大の見どころは、高さ約11メートル、幅約10メートルのタイ国内最大級の座像で、生徒達はここでもその存在感に圧倒されていた。ここは単なる観光地ではなく、今でも多くのタイの方が訪れるという宗教施設であるため、生徒達にも「厳かな気持ちで見てほしい」旨を伝えさせてもらった(「『厳か』って何?」と言う生徒がいたことには触れずにいた方がよいのか…)。
 時間の関係上、あまり多くの時間をかけて見ることはできなかったが、高温多湿な気候の中での観光であることを考えるとちょうどよかったのかもしれない。そんなことを考えながら郊外の寺院を後にした。



こうして4日目の行程を終えることとなった。今日は体調不良になってしまう生徒も出てしまったので、生徒達には解散前に再度体調管理、そして具合が悪くなった際には早めに伝えてほしいという話をし、解散した。

早いもので、このタイの短期留学の前半が終わり、学校生活という点だけで言うと残すところ明日1日だけとなった。たった数日しかいないのに、すでに若干の寂しさを感じている…。不思議なものである。


(タイ短期留学引率 工藤)

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