3年生 農家の仕事 高橋農園に行こう!

5月12日 今日は農家の仕事を学ぶため学校の近くにある「高橋農園」に出かけました。

 高橋農園(三鷹市牟礼2-2-8)は玉川上水沿いにある農家で、学校から歩いて20分ほどの所にあります。事前学習で農家の仕事について聞いてみたいことをノートにまとめておきました。
 玉川上水を歩いていくと、この上水沿いにはあちこちに農地があることに気がついた子もいました。上水の周りにはなぜこんなに農地が多いのでしょうね。散歩しながらもいろいろな疑問がわきますね。
 
 高橋農園に到着。やや傾斜になった農地はとても広く、ジャガイモ、トウモロコシなど夏野菜が整然と並んでいます。畑の中に入ると足が吸い込まれそうなくらいふかふかとしていて柔らかい土でしたね。人の畑に足を踏み入れるなんて、しかも72人の子ども達をぞろぞろつれて歩き、ちょっと申し訳がない感じがしてしまいました。
 それでも高橋さんは「野菜が植わっていないところなら、どこでも自由に入っても大丈夫ですよ」と優しい笑顔でお話ししてくれました。
 
 まず、農園内をぐるりと一周しました。畑ツアーです。途中ビニールハウスの中にも入っていくと・・・・
「暑い!」「サウナみたいだ」「早く出たい!」
 子ども達の悲鳴が聞こえてきました。ビニールハウスの中はまさに温室でしたね。

 そしていよいよ高橋さんにインタビュータイム。質問はありますかと聞くとたくさん手が挙がりました。

・一番大変なことは何ですか?
 夏の作業がたいへんです。暑い中でたくさん収穫しなくてはいけないからです。

・農家をしていて、一番うれしいことは何ですか。
 近所の方が野菜を買って食べてくれて「おいしかったよ」と伝えてくれる時です。

・何時から仕事を始めていますか。
 毎朝7時に仕事を始めています。朝はやくに収穫をします。そのあと野菜を拭いて土をおとしたりしたあと袋詰めをして9時にはお店に出荷します。

・大雨が降ったり、雪が降ったりするときは何をしていますか。
 大雨の時でも仕事はしてます。どろを除けたりなど。雪の時はなにもできないのでお休みです。

・トウモロコシは背が高いのや、低いのがあったけどなぜですか。
 まだ小さい苗のものなどがあったでしょ。それは収穫できる時期をずらして、いろいろな時期にお店に出せるようにしているからです。

・高橋さんは農家を何年くらい続けているのですか。
 25歳の時に農家になりました。それまでは別の仕事をしていましたよ。今は45歳です。だから20年くらいかな。先祖代々、受け継いで高橋農園は私が18代目です。明治時代のはじめぐらいからずっと、この地で農家をしています。

・何人で働いていますか。
 今は基本的には私一人で作業をしています。奥さんが土日に来てくれて一緒に手伝ってくれます。

・高橋さんが風邪をひいたりして具合が悪いときはどうするんですか。
 風邪をひいてもがんばってやります。(そういう時は朝だけとか)

・なんでこんなに土が柔らかいんですか。
 土が柔らかいのは微生物のおかげです。

・ 育てているもので、一番気に入っているのは何ですか?
 一番自慢の野菜はトウモロコシです。メロンぐらいあまいですよ。

・動物が入ってくることはありますか?その場合、どうしているのですか?
 ハクビシンってしってる?鼻が白い動物。ハクビシンやタヌキがきていたずらしちゃいます。とくに対策はしていません。

・案山子(かかし)は立てないんですか。
かかしは立てていません。動物も賢いから動かないかかしを見ても逃げないんです。

・虫がきて、野菜を食べちゃうことはありますか。
 葉っぱの裏を見て、虫や病気がないか調べています。農薬はほとんど使わないようにしています。農薬のかわりにお酒を薄めたものや、唐辛子、牛乳を薄めたものを葉や茎に振りかけています。そうすると虫があまり来なくなります。アブラムシとかに牛乳をかけると空気を吸う穴が塞がれて窒息するんですね。そうやって虫対策をしています。

・地震とか災害があったときはどうしていますか。
 地震があっても大丈夫です。畑の土は地震には耐えられるので、とくに問題はないです。逆に災害の時は、こういう広い農地はまわりに高い建物もなくて安全です。あたたかいビニールハウスもあるので地域の方の避難所にもなります。

・一日に何回水やりをしますか。
 水は朝に一回だけまきます。水をあげすぎると根腐れすることもあるので、水やりはあまりしていません。苗の周りにシートがかけてあったのを見たかな?あの黒いシートがあるとその中で水が保たれるので水やりがほとんど必要ないんです。土をみて乾いているときにときどき水をまきます。

・ビニールハウスでは何をそだてていますか。
 その時、その季節に合わせた野菜を育てているのでビニールハウスの中では野菜は育てていません。でも冬から春などに苗作りをしています。ビニールハウスの中の土はふかふかだったでしょ。あれは全部落ち葉を敷き詰めて、ふかふかのベッドをつくります。そこに種をまいて、苗を作っています。

・日曜日とか、お休みはありますか。
 農家の仕事は休みがあまり、ありません。野菜は次々育つから、待ってくれないでしょ。土日は午前中働いて、午後休むようにしています。

 こうして、3年生の子どもたちがとてもたくさんの質問をしました。まるで記者会見のようでした。そして高橋さんはやさしく丁寧に説明をしてくださいました。みんなも真剣に聞いていましたね。
 三鷹や多摩地域の農家さんの多くは、高橋さんのように代々の農地を受け継ぎ、作物を栽培して、地元の販売所に出荷しています。そんな農家さんたちが今日も頑張って畑でお仕事をしているおかげで、わたしたちは地元の旬な野菜や果物を美味しくいただくことができますね。

(3年生総合科担当 冨田)

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