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【9年生】沖縄修学旅行に行ってきました! レポート 1日目
9年生が、6月30日から7月4日までの4泊5日の日程で、沖縄修学旅行に行ってきました。
明星学園の沖縄修学旅行では、「異文化との出会い」を大切に沖縄の自然や歴史、文化に触れ、平和について考える貴重な体験を積むことを目指しています。そして、「新たな大人との出会い」をテーマに、沖縄県最北端の有人島・伊平屋島に滞在し、2泊の民家泊を通じて地域の方々との交流を深めていきます。
ここでは1日目の様子をお届けします。
羽田空港ー那覇空港
まずは集合場所の羽田空港から。朝8時に集合予定でしたが、6時半ごろに着くとすでに生徒がちらほら。「楽しみすぎる!!」と、すでにテンションMAXな生徒たちが集まるにつれて、だんだんと活気が湧いてきます。無事に全員が揃ったのち、保安検査場を抜けると、早々にアロハシャツに着替え始める生徒たち。心とともに身なりも沖縄気分に合わせて飛行機に搭乗します。
那覇空港に着くと、「めんそーれ」の看板に迎えられ、空港の外に出るや否や訪れる「ボワッ」とした熱気と湿気。聞くと、つい先ほどまでスコールが降っていたそうで、地面には雨水が残り、それがだんだんと蒸発しています。「まるでサウナだ」という例えは決して大げさではなく、熱い水分を含んだ空気が腕や額にまとわりついてくるような感覚に、驚きとともに皆の顔や背中から一気に汗が噴き出しました。
さて、1日目の行程は首里城とひめゆりの塔。いずれも沖縄の歴史を語る上で欠かせない場所です。
首里城公園
首里城では、2019年の火災で消失した正殿の修復工事が話題ですが、来年の完成に向けて大詰めの工程が行われており、実物の見学は叶いませんでした。しかし、城内の展示ブースでは今回の「令和の修復」について詳しく解説されていました。実は平成の修復と全く同じものを作り直しているわけではなく、瓦の模様や漆で塗られた壁面の朱色の違いなど、最新の研究成果を取り入れて再現していることがわかります。
また、首里城は80年前、沖縄戦の際に日本軍の司令部が置かれた場所でもあります。近年、首里城地下にある「第32軍司令部壕」が注目されています。長らく崩落の危険があるとされ立ち入りが禁止されてきましたが、一般公開に向けて整備が進んでいるそうです。数名の生徒がその入口を探しに行き、「見つからなかったよー」と戻ってきました。バスガイドさんが「洞窟の穴の入り口みたいなの、なかった?」と尋ねると、「あっ、ありました」と答える生徒たち。一見なんでもない洞穴が、実際に戦争で使われた場所だと知るそのギャップに驚かされます。「首里城が完成したら、また見に来たいね」と話していました。
続いて、ひめゆりの塔とひめゆり平和祈念資料館へ向かいます。バスは、沖縄戦当時に首里城へアメリカ軍が迫る中でひめゆり学徒隊の女学生たちが南部へ撤退していったルートを辿るように、那覇市内から糸満市へ南下しました。
ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館
4年前に展示内容をリニューアルしたひめゆり平和祈念資料館では、ひめゆり学徒隊の当時の学校生活について具体的に紹介されています。テニスや水泳の授業が好きだったこと、先生にあだ名をつけていたことなど、現代にも通じる描写に、生徒たちは「自分たちと同じだ」と共感していました。算数のノートを見ながら「うちらと同じことやってる!」と声を上げる場面もありました。戦争を遠い過去の出来事としてではなく、自分たちと同じように仲間と喜びを分かち合っていた人たちに起こった現実として感じられる、貴重な学びの時間になりました。
1日目のホテル
ひめゆりをあとにし、1日目の宿は恩納村のホテル。部屋のベランダに出ると、目の前には沖縄の美しいオーシャンビューが広がります。疲れも相まってハイテンションなまま迎えた夕食は、お肉と野菜のバーベキューでした。煙の中、それぞれが手際よく食材を焼きながら自然にコミュニケーションを取る姿は、中学校生活3年目の頼もしさを感じさせます。
夕食を終えた後、日没前に少しだけ浜辺へ出て海を満喫しました。クラスごとに“エモい”サンセットを背景に集合写真を撮り、1日目を締めくくりました。(山元)
(9年スタッフ一同)