明星学園

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お知らせ

弁護士による「いじめ」予防授業

先生ブログ
本校では、様々な方を講師としてお呼びし「特別授業」を行っております。
今回は、そのうちの一つで本日行われた6年生対象の「いじめ予防授業」についてお伝えいたします。

講師としてお招きしたのは弁護士の松宮徹郎(まつみやてつお)さん。弁護士の視点から見た「いじめ」についてのお話をしていただきました。
お話は「人権」とは何なのかから始まり、「いじめ」とは何なのか、そして「人権を守る」というのはどういうことなのかと展開していきました。

子どもたちは「いじめられる子も悪いって場面はあるのか。いじめられてもしょうがない場合もある?」と問いかけられました。
(そういうこともあるかもなあ。。。)と思った子も何人かいたようです。
しかし、いじめによって自殺してしまった小学校6年生の少女が、実際に書き残した遺書を読ませてもらい、
お話を聞いていくうちに、子どもたちのいじめに対する感じ方が確実に変わっていったようです。



松宮さんは、いじめられている子の心の状態を「心のコップの水」に例えて話をしてくださいました。
我慢を続け、最終的にその心から水があふれてしまう際の最後の一滴。その一滴だけが悪いのでしょうか…
そこまで貯めていった全ての一滴一滴が自殺につながっている。
本当に殺そうとしていじめる人はいない。でもいじめている人たちにその心のコップは見えない、とお話してくれました。

そして子どもたちは再度、「本当にいじめられる側も悪い?」と問いかけられました。
弁護士松宮さんは訴えてくださいました。

○許されるいじめは一切ない。
○いじめられて仕方ない子はいない。
○誰にも「いじめる権利」はない。

最後に、「いじめ」に関わる4つの立場(いじめの4面構造)が起こる状況について、ドラえもんのキャラクターに置き換えて、説明をしてくださいました。
・いじめる子   … ジャイアン
・いじめられる子 … のび太
・おもしろがる子 … スネ夫
・見ている子   … しずかちゃん

そして、それぞれのキャラクターにできることは?
・ジャイアン… いじめをやめればいい。つらいことがあるなら友達や家族や大人に聞いてもらおう。
・のび太… いじめっ子にやめてと言う。「いや!」「やめて!」をはっきり言う。つらい気持ちを友達や家族、先生、大人に話す。いじめから逃げる。
・スネ夫… いじめを面白がらない。応援しない。いじめを見たら、「やめよう」と言う。万が一、この立場になったら、逃げるのも立派な行動。
・しずかちゃん…「いじめちゃだめよ」止める。聞いてあげる。

このしずかちゃんを1人でも多く増やすことで、いじめに悩むお友だちを救ってあげることができるようになる。

締めくくりとして、
まわりの人には、「人権」を守る力がある「安心」「自信」「自由」という人権を守ろう
そしてみんなでいじめをなくそう、と大変心に響くお話をしてくださいました。

このような機会は子どもたちの健全な成長を促す上で本当に貴重です。講師としてお忙しい中、明星学園に足を運んでくださった松宮さんに、心から感謝したいと思います。