明星学園

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教育シンポジウム開催!

先生ブログ
8月27日(日)に「教育シンポジウム」を開催しました。
第1部では、クレヨンハウスを主宰していらっしゃる落合恵子さんに「育児と育時―子どもと大人、絵本から学ぶ―」というテーマでお話をしていただきました。
落合さんのお話の中で、たくさん心に響く内容がありました。その中でも、お母様のお話が印象的でした。
HNKラジオの『落合恵子の絵本の時間』の『絵本の時間』は、お母様が絵本を読むときに「絵本の時間よ」と声を掛けたことから名付けた、ということでした。幼少期にお母様と井の頭公園を訪れ、そこでお母様が「木の声」とか「木に花が咲く」とお話しされたということ。落合さんは「どういうことだろう?」と考え続け、「木の声」は「風が渡っているということかなぁ」、「木に花が咲く」は「葉の裏が銀色の葉っぱが風に揺れている様子のことかなぁ」と思っている、ということを紹介してくださいました。幼い時に、信頼を寄せている人から掛けられた言葉というのは、こんなにも心に残るものなのだなぁと思いました。また、「私たちのからだは食べたものからつくられる」と言われるが「私たちの思想は読んだものからつくられる」と言えるのではないか。子ども時代、どのような絵本に出合わせるか、ということが大事であるとお話してくださいました。
 

第2部では、本校校長照井と1年生担任の根岸、共同研究者の上西信夫さんに「なぜ絵本で学ぶの?国語の授業から」ということで話しをしていただきました。照井は「子どもたちの育った環境や個性が違うのに、教科書を使って4月に教える教材、6月に教える教材というように画一的に教えることはできない」ということから教科書を使わずに教えているという事を話しました。根岸は、今年の1年生と読み味わった『かばくん』の授業の様子を話しました。上西さんは、明星学園の国語の授業を、文学を文学として読むことや書きたいことを書きたいように書くこと、論理的思考力を育てていることなど、積極的に評価してくださいました。言葉の力として大切なのは想像力を育むこと。その想像力を育てるためには、登場人物になりきる同化体験や客観的に見る異化体験が大事であることも話して下さいました。
  
私たちが、なぜ絵本で学ぶのか。
目の前の子どもたちに差し出したい物語は絵本の中にあるから!
本物の絵本を手に取り、その世界に入り込むこと。そして、友達と語り合うこと。

お暑い中、会場にお集まりいただき、ありがとうございました。
来年の夏も、ぜひ明星学園小学校教育シンポジウムに足をお運びください。

(副校長 伊野)