明星学園

トピックス(小学校)

お知らせ

運動会も無事に終わり…

校長だより
1.観覧、ありがとうございました
 運動会が無事に終わりました。今年は二学期の始業からずっと暑い日が続いていて、熱中症指数計(WBGT)のアラートがなる日もあり、体育の授業や運動会の練習がグラウンドでできない日もありました。そのような中、われわれが一番心配していたのは運動会当日のことです。運動会の最中にアラートが鳴ったらどうするのか。とっても悩ましい問題です。水をまけば指数が下がるのではないか、そうなったらみんなでジョウロでも使って水まきかとまで考えました。しかし必ずしも水をまけば指数が下がるわけでもなく、逆に湿度が上がってしまった結果、指数の上がることもあります。最終的には、アラートが鳴ったらいったん中断し様子を見ようという結論になりました。
 そこで迎えた運動会当日。数日前から雨の予報でしたが、なんとか降られずに開始することができました。今年も運動会実行委員の子どもたちががんばり、運動会を盛り上げてくれます。伝統的な競技もあれば、新しい競技もあり、それぞれハプニングもありながら運動会は進みます。今年は数年ぶりに「がんばれチビッコ」を入れることができましたし、「荒馬」に関しては、卒業生や保護者の方々にも参加していただき、初めてみんなで踊るという試みをしてみました。結果として、とってもよかったと思っています。
 大詰めの選抜リレーに差しかかった頃、パラパラと雨が降り始め、すぐ止むかと思ったのですがそうでもなく少しヒヤヒヤしましたが、競技を続けてよかったと思います。

 ご覧いただいた通り、運動会がスムーズに進むためには、子どもたちの力が不可欠です。特に4年生以上の子どもたちが、さまざまな係を引き受け、グラウンドを走り回っている姿を見ると、毎年のことですが感動して胸が熱くなります。それは自分も子どもの頃にこのグラウンドでいろんな係をしたなという思い出があるからかもしれません。そしてその係の仕事をやり終えた子どもたちは、さらにひと回り成長するのだと思います。実行力をつけると共に責任感、達成感などを感じてほしいですね。そして、次の年にそこで学んだことを活かしてほしいと思っています。
 今年もとてもすてきないい運動会となりました!保護者のみなさまも観覧をありがとうございました。

2.季節の移り変わり
 運動会が終わり、学校は金木犀の香りに包まれる季節になりました。また1,2年生の教室の前にあるカラタチの木は黄色い実をつけています。過ごしやすく、とてもいい季節ですね。暑さが落ち着いたことで、気持ち的にもいろいろとがんばろうという気になるのではないでしょうか。読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋などなど秋をかざることばはたくさんあります。子どもたちはどのような秋を過ごすのでしょうね。
 校内にも秋が訪れていて、グラウンドにはクヌギやコナラのどんぐりがたくさん落ちています。耳をすますと、中学校へ行く通路の屋根に落ちるクヌギの音がそこかしこで聞こえてきます。学校を出て、井の頭公園に行けば、クヌギ・コナラだけではなく、シラカシやスダジイ、マテバシイと言ったどんぐりがたくさん落ちています。そしてこの数日で落ち葉も増えてきたと感じます。特に正門のところにある桜の木は、たくさんの葉を落とし始めています。これからもう少し経つと、イチョウの葉が美しい黄色に色づき、青空の青と黄色のコントラストを見せてくれることでしょう。
 6年生はいよいよ水曜日から奈良の修学旅行に出かけます。この時期の奈良は昼間はそれなりの暑さですが、朝晩はそれなりに涼しく、とても過ごしやすい季節だと思います。紅葉には少し早い奈良の秋を楽しんできてほしいですね。そしてたくさん学び、たくさん楽しい経験をして、戻ってきてほしいです。3日間、天気がいいことを祈っています。

3.ほんのちょっとの紹介
 さて、忙しいことを理由に、最近はなかなか本を読む時間が取れなくなってきました。常にアンテナを張っているつもりではありますが、実際に読んでみないとわからないことが多く、ここで紹介する本を選ぶのも難しい場合があります。
 そのような中ですが、今日は2冊ほど「ほんのちょっとの紹介」をします。
 1冊は明星学園を卒業した白石雄治さんという方から寄贈していただいた『スリナム産昆虫変態図譜』(白石雄治製作総指揮・鳥影社)という版画集です。大判で出版されている数も多くないそうで、その中の貴重な一冊を学校の子どもたちにということで寄贈していただきました。元々は300年以上前にドイツに生まれたメーリアンという昆虫学のパイオニアで博物画家としても著名だった方が出版した傑作で、それを白石さんらが復刻させました。復刻版も大変貴重であり、子どもたちが手に取って読むことが難しいので、図書室の窓際に置き、毎日1ページずつ遠藤先生にめくってもらうことにしました。子どもたちには窓の外からにはなりますが、その子細かつ鮮やかな絵を楽しんでほしいと思います。
 もう1冊は高学年向けの1冊となる本です。『戦火の馬』などで有名なマイケル・モーパーゴの作品で、著者はイギリスの方なのですが、登場人物の中に一人の日本人が出てきます。イギリスの方から見た日本人がどのように映っているのか、その部分に興味を持って読み進めることも面白いと思います。このお話、主人公が無人島に流れ着くという始まり方をしていて、似たような状況から始まるお話はいくつかあるのですが、この『ケンスケの王国』ではどのように展開していくのか興味を持ってもらえればと思います。(マイケル・モーパーゴ 作・佐藤見果夢 訳・評論社)