1年生 特活 どうぶつカードを使って

1年生の特活の時間にどうぶつカードを使ったコミュニケーションのゲームを実施しました。その時の様子をお伝えします。どんなゲームかというと・・・。

 

あらかじめ、先生が児童の背中に「どうぶつカード」を洗濯ばさみでとめていきます。とめられた児童は自分がなんの動物かわかっていません。これだけで子どもたちはちょっと緊張しています。
「えー? なんだろう?」
不安と疑問と期待と・・・ なんだかモヤモヤした時間を過ごします。

このモヤモヤした状態で、いよいよゲームがスタート。
教室の席のおとなりさん、2人で挨拶をします。
A:「こんにちは」
B:「いいおてんきですね。」
A:「そうですね」
・・・ 
なんとなくでいいので、日常会話を交わします。

つづいて、互いに背中を見せ合い自分が何の動物か相手に伝えます。
A:「わたしはこういう者です。」
B:「わたしはこういう者です。」
まるで大人の名刺交換のように、背中に貼られた自分のカードを相手に見せあいます。

この後、1問ずつ質問をしあいます。
A:「わたしはどこに住んでいますか?」
B:「地面とか、砂場とかです。」

B:「わたしは何色ですか」
A:「○○色です」

A・B:「ありがとうございました。さようなら」

質問は一つずつ出し合ったらおしまい。
たがいにお別れのあいさつを交わし、また別の人と質問をしあいます。

A:「私は何をたべていますか?」
C:「砂糖とかかな?」

C:「わたしの足は何本ですか?」
A:「6本です」

A・C:「ありがとうございました。さようなら」


こうして複数の友達と質問交換を続けていくと、だんだん自分がなんの動物かわかってきます。だいたい7人ぐらいと質問交換をつづけると「わかった!これだ!」と思う動物がひらめきます。

友だちにかかわり、質問をし続けた結果「だんだんわかってくる」という時間がとても大切です。自分を「探る」学習です。まるで宝探しをしているような時間をみんなで共有します。


いよいよ、はっきりとこの動物だとわかったら、先生のところに行って答え合わせ。
見事正解すると、カードは背中から外してもらい、胸につけてもらえます。間違っている場合は、先生にちょっとヒントをもらって再チャレンジ。

この活動の目標と方法は以下の通りです。

【学習目標】
 自分の背中につけられた生きものが何かを、まわりの人たちに質問をしながらあてていく中で、様々な生きものの生態について考えるきっかけを作る。同時に、先入観にまどわされない素直な視点、情報の確かさを判断しながら取り入れる力や、コミュニケーションを通して仲間への思いやりを育む。

【方法】
・背中に動物のカードを付けてもらう。(カードをつけられた本人は自分がなんの動物かわかっていない)
・つけられたカードの「生きものの名前」を、他の参加者に質問しながら当てていく。
・「足の数は何本ですか?」「どこに住んでいますか?」「大きさはどのくらいですか?」などの質問をしながら…多くの動物のなかから1種類に絞り込んでいく。
・相手を次つぎと変えながらヒントを集めていく。
・楽しみながら生物の特徴を学び、生きものへの興味をかき立てる。
・人と人が質問を通して助け合い、ともに喜び合うことで仲間の大切さを学ぶ。
・困っている人に気づいて声をかけ助け合う。
・相手の不安を理解し一緒に感動する時間をたっぷりと味わう。



こうして、一年生の子どもたちがたっぷり1時間、動物カードゲームを通して、友達とのコミュニケーションや、質問を繰り返すことで「わかってくる楽しさ」を味わうことができました。

またやろうね。

(授業者 広報部 冨田)


※この活動は日本シェアリングネイチャー協会のネイチャーゲーム「動物交差点」を参考にしています。

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