小学校
先生コラム
今学期も終了です
1.いろいろ盛りだくさんの二学期
本日で二学期も終了となります。この二学期もいろいろなことがありました。二学期が始まってすぐに作品展があり、感性豊かな作品が学校に集合しました。そして真夏と変わらない9月の途中から運動会に向けた準備や練習が始まり、台湾からの留学生もこの時期にやってきましたね。そして運動会の本番。普段はあまり見せてくれないような顔を見せてくれた子どもたちに感動でした。競技に、係の仕事に、実行委員にと頑張っていた姿が素敵でした。
6年生はひと息つく暇もなく、修学旅行へと出発。今年は秋が短かった印象がありますが、奈良で秋を感じながら1300年以上前の奈良を想像して歩いたのではないでしょうか。その6年生が奈良から帰ってきてすぐにバザーがありました。受験希望者の方々が見学に来て、口を揃えていうのは「保護者の方が熱い」ということ。保護者の方々が自ら楽しんで運営しているバザーは、まさに学園の大イベントですね。すこしお天気が悪かったですが、それを感じさせない熱気がありました。
11月に入り、子どもたちにとっては日常なのですが、教員にとっては公開研究会という重要な研究会もありました。教員も頑張りましたが、子どもたちも授業に積極的に取り組み、全国から参加された先生方の目にも自分の意見を持ち、その意見を仲間と共有していく過程が明星らしく映ったのではないでしょうか。
学期末には体育の授業見学や朗読の発表なども行われました。そしてなんと言っても今学期最後の大イベントである全校での音楽会が6年ぶりに行われました。長澤教諭が言っていましたが、「第1回音楽会」としたのは合唱だけではない新しい取り組みも含めた音楽会だったので、新たなスタートという意味で「第1回」としたそうです。その内容は盛りだくさん。トーンチャイムの音色やこどもたちの歌声がきれいだったことはもちろんのことですが、本番に至るまでにはさまざまな苦労もあったのだと思います。特にトーンチャイムは演奏前の準備も含めそれぞれが主体的に動いていたことがとても印象的でした。1年生の様子を見ていても思うのですが、どの学年もこの二学期までの間にとても成長したのだと感じます。そして何よりもすばらしかったのは、みんな堂々としていて、しかも楽しそうなのです。本当にいい顔をしていました。保護者の方が400人ほど来校されていたそうですが、きっと満足いただけたことと思います。
個人的には最後に全校で歌った『虹の向こうに』を4年生が振り付けつきで楽しそうに歌っていたことと、それを見ていた6年生がつられて踊りたそうに小さく体を動かしていたことがとっても印象に残りました。楽しさって伝染するんですね。ということは教員が笑っていれば、こどもたちもハッピーになれるということでしょうか。あらためて「いつも元気でニコニコ」という言葉を思い出しました。
今年も残すところ11日となりました。今年もたくさんの人との出会いがあり、たくさんの人とつながりました。その一つ一つを大切にして、新年を迎えたいと思います。
今年も学園に対するご理解とご協力をありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
2.季節の移り変わり
12月に入り最後まで黄色い葉をつけていたグラウンドのイチョウの木もすっかり葉を落としました。冬本番ですね。先日4、5年生の教室の前を通りがかったら、窓から見える桜の木の枝にはたくさんの冬芽ができていました。これから数ヶ月の冬の寒さをじっと耐え、入学式の頃にはきれいな花を咲かせてくれることでしょう。春の美しさはいきなりくるのではなく、ずっと前から準備されているものだと思うと、人間もそう変わらないのかなと思います。なかなか自分の能力を発揮できない場合があるとは思いますが、今はまだ準備期間なんだと思い、その先にある「開花」を信じて過ごして欲しいと思います。そんなことを思っていた時に、ちょうど読んだ本があり、まさにそうだなと思いました。「冬芽」は「星」に、「開花」は「光る」に変わっていますが、だれもがキラリと光るひとつ星を持っていて、いつかきっとその星が光る時がくるはずという想いは一緒だと思います。
『ひとつぼし』(菊田まりこ作、白泉社)
3.ほんのちょっとの紹介
12月といえばどこの書店にもクリスマスの本とお正月の本が並んでいます。先日発行された「としょしつだより」にも載っていた『おせち』などを読んでいると、お正月が待ち遠しくなりますね。
さて、今年の話題、今年の漢字は「熊」でしたが、来年は「馬」年です。正確には「午年」ですね。そこで自分が読んだ馬に関する本を思い出してみました。1冊は小学生の時に読んだ『黒馬物語』(アンナ・シューウェル作、三辺律子訳、光文社古典新訳文庫)です。当時はまだ馬に乗ったことはなかったのですが、父から聞く馬の話が印象的だったこともあり、この本もとても面白く感じました。ただ今回調べてみると、表紙というか装丁が全く変わってしまっていて、昔のイメージが全くなかったことが残念です。
そしてもう一冊は大人になってから読んだ『戦火の馬』(マイケル・モーパーゴ作、佐藤見果夢訳、評論社)です。マイケル・モーパーゴの本は好きなのですが、実はこの本は最後まで読んでいません。というか読めませんでした。馬を取り巻く運命があまりに厳しく感じ、途中から読み進めることが辛くなってしまいました。内容にあきてしまい読めなかった本はありましたが、面白いのに読み切れなかった本はこの本が初めてでした。だから「読んでみて」とは気軽に言えない本ではありますね。
冬休み、こたつに入ってゆっくりと読書を楽しんでもらえればと思います。
(校長 照井)