一年のしめくくりに

学校の一年が終わります

 まだまだ寒い日が続いていて、特に夜になると「本当に春はそこまできているのだろうか」とさえ思ってしまいます。しかし3月も後半になり、桜通りの桜が一部開花を始めました。やはり確実に春が来ているようです。そしていよいよ今日は6年生の卒業式です。今年も71名の6年生が明星学園小学校を巣立っていきます。明星学園の卒業式はみんなで祝うことを常としてきました。卒業生、在校生の子どもたちを真ん中に置き、保護者の方には申し訳ないと思いつつ両サイドにお座りいただくこの形式。保護者の方にとっては大切に育ててきたお子さんの大切な卒業式であると共に、在校生にとっては今までリーダーシップをとってくれた6年生に心より感謝し、送り出す場でもあるのです。
 私立学校の魅力の一つに、教員の移動がほぼないということがあると思います。これは卒業して行った子どもたちにとっては帰ってくる場所があり、教えてもらった先生がいるということ。そしてわれわれ教員にとっては、子どもたちの成長を傍らで見続けられるということ。このことはお互いにとってとてもいいことで、私立学校ならではのことだと思います。
 今年度高等学校を卒業した12年生と中学校を卒業した9年生、そのどちらも私が直接関わった学年だったので、卒業式ではその成長ぶりを楽しませてもらいました。一人一人の顔を見ながら、小学生の時のいろいろなエピソードが蘇ってきます。子どもたちの成長を見続けられることは、我々教員の喜びの一つであり、小中高一貫校の魅力の一つでもあると思っています。今年度卒業する6年生にとって、小学校が懐かしい場所であるだけではなく、自分のことを振り返る場でもあることを知ってほしいと思いますし、また一方では新しいステージに進んだのですから、厳しい言い方をすれば、いつまでも小学校での生活にしがみついていてほしくないという思いもあります。
 私にとって今年度卒業する6年生は、「チームワークの良い学年」という印象があります。担任からすれば、「いやいや、色々あったんですよ…」というかもしれませんが、運動会でのリーダーシップや学習発表会での姿を見ていると、それぞれが適材適所にはまり、バランスよくクラス・学年がまとまっているイメージがあります。自分の自由を大切にすると共に、周囲の人たちの自由も尊重する。とても難しい課題でありますが、それができてこそ、明星学園の理念、「個性尊重・自主自立・自由平等」を理解したということになると思います。明星学園を卒業していった数多くの先輩たちと同様、この理念を大切にし、さらに深くこの言葉を理解していくことを願っています。今日の卒業式で見せてくれる一人一人の表情を胸に刻むことが今から楽しみです。

 それぞれ春から新しい生活が始まります。春休み、卒業生にとっては新しい生活に向けた充電期間としてゆっくりしてほしい期間でありますし、在校生にとっては次の一年をどう主体的に過ごすのかを考える期間としてほしいと思っています。
 4月から始まる新しい生活。どこにいようとも「いつも元気でニコニコ!」の精神を忘れず、明星っ子として活躍してほしいと思っています。

※この内容は3月17日に発行した学校だよりの文面です。

ほんのちょっとの紹介  

 卒業式があるということで、卒業生に向けた本を考えていました。いろいろな観点があるので絞ることは難しく、昨年度はそのような中、『君たちはどう生きるか』を紹介したところです。
 今年度は卒業に限定せず、新しい生活に向けてのきっかけになればいいと思いつつ紹介したいと思います。
 まずは『みんながおしえてくれました』(五味太郎作、絵本館)というお話で、五味さんらしい絵で綴られた絵本です。
 そしてもう一冊は有名な『オズの魔法使い』(ライマン・フランク・ボーム作、幾島幸子訳、岩波書店)です。映画でも有名な作品ですが、今回はあえて書籍として紹介します。お話としても楽しく読むことができますし、かかし、ブリキ、ライオンといった登場人物について、哲学的に考えることもできるかもしれません。最近は完訳版などがシリーズで出ているようなので、岩波書店のものにこだわらず、まずは手に取って読んでみてほしいと思います。

(校長 照井)

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