小学校
先生コラム
3年生 遠足「多摩動物公園に行こう」
5月27日(火)3年生の子どもたちが春の遠足で多摩動物公園に行きました。
今回の遠足は「動物の歯についてもっと詳しくなろう!」ということで総合の「歯」の学習と関連付けて行いました。
多摩動物公園の正門近くのウォッチングセンターにあるレクチャールームに行くと、動物解説員の田中さんが待っていてくれました。ライオン、キリン、チンパンジーの頭蓋骨の標本がずらっと並んでいましたね。
ライオンの骨は、さすが百獣の王というだけのことはあって大きく、その犬歯はこれぞ肉食動物という風格があり、その臼歯もまた鋭くとがっていました。
解説員の田中さんが肉食動物(ライオン)と草食動物(キリン)、雑食動物(チンパンジー)の歯の違いについて詳しく説明してくれました。みんなは興味津々でメモもとりながら真剣に聞いていましたね。
キリンの頭蓋骨は学校で見たウマの頭蓋骨とよく似ていました。でもウマと違ってキリンは上あごに前歯がありませんでした。上あごをまな板のようにして、食べ物を押さえ、下の歯で木の葉っぱを噛み切っているそうです。草食動物の臼歯はとても平べったく、葉っぱをすりつぶすのに都合がよく並んでいました。キリンが餌を食べている様子の動画を見ると子どもたちは何かに気づいたようです。
「人間みたいに歯を上下に動かすんじゃなくて、横に動かしている!」
食べ物が違うと歯も大きく違うこと、そしてあごの使い方も全く違うことに気が付きました。食べ物を一度飲み込み、再び口に戻す行動「反芻(はんすう)」についての解説もありました。その後、雑食動物のチンパンジーの歯の説明があり、聞いた後はいよいよ質問タイム!
「待ってました」とばかりに、たくさんの手が挙がりました。高橋農園の時もそうでしたが、3年生は質問で手を挙げる子の数がとても多いです。その質問内容も濃く、するどい質問がたくさんでました。「ウマは草食動物なのに、なぜ犬歯が必要なんですか?」「骨の標本を作るときに苦労するのはどんなときですか?」などなど、まるで中学生や高校生が質問するような内容ばかり。解説員の田中さんも大変感心していましたよ。
質問タイムの後は、「実際に触ってみよう」ということで、順番にそれぞれの骨をさわって、動かしてみました。
しっかり勉強して、動物の歯についてとても詳しくなりましたね。さて次はいよいよ、実際に生きている動物を見るためにレクチャールームからアフリカ園に移動しました。
3年生の子どもたちはキリンやライオンが餌を食べている様子をじーーっと観察していましたね。多摩動物公園に何度も来ている子は多数いました。でも今までだったら、何気なく見ていたはずの動物も今回の見方はちょっとちがいます。歯の動きに着目して、食べ物を嚙み切って飲み込むまで、しっかりと観察していました。
「本当に、横に動かしてる」
「反芻(はんすう)してる!嚙んで、飲み込んで、しばらくしたらまた口に戻ってもう一度嚙んでいる。」
アフリカ園をぐるっと一周して、キリン、チンパンジー、ライオンが餌を食べている様子を見ることができました。お弁当の時間が近づき、みんなで昆虫館前の広場に移動しました。
そして・・・
「せぇの!いっただっきまーす」
みんなでお弁当を食べました。
昆虫館の前には巨大な銀色のバッタのモニュメントがあります。子ども達はそれを見るなり一目散によじ登りはじめました。バッタに乗るだけでなんだか楽しかったね。昆虫館には世界のゴキブリや、ハキリアリ、ヘラクレスオオカブトなどの珍しい昆虫が生きたまま、たくさん展示されていました。虫嫌いの子どもたちもいて、「キャー」と叫びながらも、半分楽しんでいる様子でした。きれいな蝶もたくさん放し飼いされておりとっても癒やされる空間と時間を過ごしました。
こうして、3年生の遠足は終了。動物を見るだけではなく、「歯」の解説を聞いたり、実物を見たりして新たな発見があり、楽しくそして学びのある遠足になりました。
(入学広報部 冨田)