小学校
先生コラム
5年生 レジ袋とエコバックどっちが地球にやさしいの?
5年生 高校生による出前授業第2弾の様子
明星学園高校の11年、12年生が先生役となって小学生を相手に「探求」の授業を行いました。
「レジ袋とエコバック、どちらが”地球にやさしい”と考えるか?」
5年生の子どもたちと一緒に探求していきました。
≪子どもたちの考え≫
エコバック派
・エコバックのほうが地球にやさしい。レジ袋はビニールでできていて土とかに埋めても分解されるまで時間がかかる。
・レジ袋は燃やすと二酸化炭素が発生して地球温暖化につながる。
レジ袋派
・レジ袋のほうが地球にやさしい。エコバックは布を使っている。作るのにも材料をたくさんつかう。だからエコバックも自然を破壊している。
さて、どちらが正しいのでしょうか。地球に負担を与えるものは様々な側面があり、一概にエコバックが環境に良いとは言い切れません。環境に良いのは「エコバック」と押し付けるのではなく、「どちらかわからない」というのも一つの答えとしては良いということも教えてくれました。「これが探求です」と高校生が教える立場に立ち、小学生に向けて探究の魅力を伝えてくれました。
エコバックとレジ袋の実態について、いろいろなデータをもとに研究をしている矢野 創大(早稲田大学 環境資源工学科4年)さんが詳しくお話してくれました。
≪この授業の意義と位置づけについて≫(授業案より引用)
明星学園の高校生による小学生への出前授業は、学びのアウトプットや自己探求の場として有効である。特に明星学園小学校低学年で実施されている「みいつけた」と連携し、高校生の探求テーマをアウトプットする機会を創出する。例えば低学年で「みいつけた」を通じて身の回りの不思議や興味を深めた小学生が、高校生の授業でより専門的な内容に触れることで、好奇心をさらに広げることができる。高校生は、生物やアート、科学など自身が深めているテーマを「みいつけた」として整理し、小学生と実験や創作活動を行いながら知識を共有する。こうした活動を通じて、小学生は多様な視点を養い、高校生は伝える力やアウトプット力を身につけることをめざす。校外の大人との「ななめの関係」が探求の幅を広げる重要な要素となり、継続的な出前授業を通じて、高校生・小学生双方の成長と発見の場が築かれていくことが期待されている。
授業の最後に5年生の子どもたちに感想を聞いてみました。
「かっぱの先生がおもしろかった。よく話し合ってるねって、高校生に褒められてうれしかった」
「環境について詳しい人たちに会えてよかった。高校生がやさしく教えてくれてうれしかった。」
「とてもたのしかった。私は、ぜったいレジ袋は環境によくないと思っていたけど、エコバックも作るときに意外と二酸化炭素を出しているって知って驚いた」
「二酸化炭素の量で比べたら、エコバック1枚作るのとレジ袋100枚作るのは同じだって聞いてびっくりした。」
高校生のお兄さんやお姉さんが、教壇に立ってみんなに話す姿はとても頼もしかったですね。グループでの話し合いでは、優しくいろいろなことも教えてくれてとても勉強になりましたね。レジ袋とエコバックの比較という身近なテーマを通して「探究する楽しさ」と出会う1時間でした。高校生のみなさんありがとうございました。
(入学広報部 冨田)